このレビューはネタバレを含みます
血の繋がらない兄妹の話。
妹をまっすぐに想う兄。
兄を慕う妹。
直接的な表現はなかったが、二人は一般的な兄と妹という関係以上にお互い愛し合っていた。
そして、ただただ、妻夫木聡の一生懸命さに泣く。
長澤まさみが、大学へ通学するため、家を出て行くシーン。
妻夫木くん、鼻を抑えても、後から後から涙が止まらない。本当に苦労したからね。
もらい泣きで号泣した。
それだけに!!
ラストの展開はちょっと許せない。残酷すぎる。
「涙そうそう」が他界した兄を想って森山良子が作詞した歌、ということは知っていたので、もしかしたらにーにー死んじゃうかもな〜、くらいは思ってたが、さすがに唐突すぎる。悪くいえば雑。これでは、「お涙頂戴」という批判は免れないだろう。非常に残念だ。
死ぬにしても、例えば余命宣告される等、もう少し彼に考える時間を与えて欲しかった。
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純粋すぎて騙されて。
恋人との別れもあり。
金も愛も夢も、何もなくなっても、血の繋がらない妹を想う気持ちだけは無くさなかった、にーにー。
それが、にーにーだった。
“いろんな命がある”
老人は言った。カオルは、にーにーの事を一生忘れないだろう。
にーにーの命、ここにあり。
公開:2006年
監督:土井裕泰(『いま、会いにいきます』『ビリギャル』)
出演:妻夫木聡、長澤まさみ、麻生久美子