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土曜の夜と日曜の朝のlemmonのレビュー・感想・評価

土曜の夜と日曜の朝(1960年製作の映画)
4.4
アルバートフィニーの持つスケール感にやられる。やっぱかっこいいわ、この人。


冒頭から主人公のある種の開き直りと諦めに、嫌だけど共感。クソ野郎でも人好きする雰囲気を醸し出す主人公。本作は彼の日常を眺めていくこととなる。

労働階級における最大のカッコつけの中に、意地がある。出てくるドラマに、映画になり得る魅力があるんだ!と叫んでいるかのよう。自分らは虚しくない、社会のコマでもないと。


とは言え、フィニー以外が演じていたらどうなっていたか。何にも面白くない物語。
無邪気さにイライラもするが、初主演作がこれとは恐ろしい。


「今」以外、何も感じられない作品。
しょーがないのだ。夢も希望も抱きにくい現実。
じゃあ、「今」しかないわけだ。



※○やし先生みたくなったな😅。
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