Scriabin

靴ひものロンドのScriabinのレビュー・感想・評価

靴ひものロンド(2020年製作の映画)
3.8
ちょっと残念だった。原作の面白さを殺してこそいないものの超えてはいないのは、もはや仕方ないことなのかな。これまで原作に忠実でない映画化は滅ぶべきとか思ってたけど、はじめてそれがいかにつまらないか分かってしまった。妻、夫、子供たちと、語り手を変えていく順番も、それぞれの語りが補い合って何があったのかわかっていくところ、そして自由に変わる時間などは全て原作の手法に則っていたと思う。その面白さは壊れていないけど、新しく何かを付け加えたり置き換えたわけではない。
俳優陣は最高だった。予想していた通り。音楽も楽しかった。
冬の夜ひとりの旅人がの朗読えもすぎた

他のユーザーの感想・評価

JUNPEI

JUNPEIの感想・評価

4.1

このレビューはネタバレを含みます

こんな両親の元で育つ子供の気持ちも考えてみろよ…おい…!と、感情移入して観ていたのでラストがめちゃくちゃ良かった。
ちみこ

ちみこの感想・評価

3.6
序盤の浮気がどうこうってくだり、、
そこから両親の行動、発言全てに理解ができないままに話が進んでいくけど、

しょうもない親の都合に振り回され続ける子供たちがずーーーーっと可哀想。
せりな

せりなの感想・評価

3.0
夫の浮気の告白から壊れていく家族の物語。

靴ひもの結び方という共通点をポイントにこの家族の関係をひもの結び目に例えて紐解いていく構成が面白かった。夫には終始ふざけるなよって気持ちしかなかったけど、無自覚に面倒ごとや責任から逃れようとした人の末路なのかな。
母親の奇行は夫の浮気でメンタルが壊れてしまったのかなと思えたけど、晩年に復縁したのは執着が捨てられなかったのだろうか。
夫が愛人とうまくいかなくなったら縁を戻そうとするのは想像できるけど、妻が受け入れた理由が謎だった。

オチはある意味スッキリするので、面白かったです。
猫ちゃんは無事で良かった!
家族の物語ではあるけど愛とか絆ではなく、うわべだけの関係が何を齎すかだと思った。
築浩

築浩の感想・評価

2.7
[SCREEN] ♯1
2022-332
未記録作品大量の為、記録のみ
mity

mityの感想・評価

3.5
崩壊からの再生、とこの映画を説明している文章を見かけたけれど、私には、壊れた家族が音を立てて崩れる様を描いた映画にしかみえなかった。

いやーめちゃくちゃな夫婦だったなと思う。

浮気を伝えて、それでアルドはどうしたかったんだろうっていうぐらい中途半端な行動に、なんて煮え切らない人なんだろうと思った。いっそ振り切れば良かったのに。
そのアルドの突然の浮気報告から、徐々に精神を病んでいった妻ヴァンダ。子どもたちに会いに来ても自分の元には留まってくれないアルドに気を狂わせ、それでもなお離れられないヴァンダの目には、もう子どもたちの姿は映っていないようで、否応なしに巻き込まれた子どもたちが気の毒でならなかった。

どうしようもなくこんがらがったふたりに対し、強烈なしっぺ返しが待っていたラスト。アルドとヴァンダに秘密があるのなら、アンナとサンドロにだって秘密はある。

いやーめちゃくちゃな家族だったな(笑)


#103_2022
JinRock

JinRockの感想・評価

2.5
2022年88本目
嫁、ぶち怖い…。
あんな事やらかしちょるのに、歳とって仲良くできるわけないじゃろ…。
昔と今を混ぜくるのに少し考えたが、最後のオチはスッキリした。
maccouq

maccouqの感想・評価

3.8
ジェンカって同じ方向に皆進んで回るという楽しいシーンから、夫の浮気告白。過去の関係を告白したのだと思ったら、関係は継続してるし、夫は家を出る(追い出された)。靴紐の結び方で、また家族再生?。
家族というのは不思議なもので、夫婦、親子、きょうだいが理解しあってない、もちろん愛がなくても、憎しみあっていてさえも、なぜか、そのまま、ともに過ごせたりする(ものすごくもめて絶縁ってこともあるけど)。で、30年後。これはこれで、すっきりしてよいのだと、30年お疲れ様。しかし、やっぱり、これはホラーだな。
メモ lacci(原題)の意味:細い紐(靴紐)、投げなわ、罠、たくらみ、きずな、関係
靴ひものロンド

9/19 鑑賞🎥

キノシネマ立川高島屋

★75点

小説「靴ひも」を映画化した家族ドラマ。

ある日、夫が妻に何故か浮気を報告。

そこから巻き込まれる娘と弟。

3部に物語が繋がれて解消されて行き、最後にわかる衝撃が何とも言えない。
usa

usaの感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます

原作も映画もラストがとても好き。
苦しみ悩んできたのはあなただけじゃない!犠牲者は私たちなんだから!と爽快に暴れるシーンは気持ちよかった。
【噴射家族】

家族間の相性の悪さってのはあるのでしょう。
長年に渡って根に持つことの怖さを思い知る、大人なイタリア家族映画。
わずかな食い違い・すれ違い・行き違いが溜まり溜まって、一挙に噴射・噴火・噴出。

1980年初頭と30年後のナポリとローマを行き来する人物たちが、登場してしばらくは誰が誰だか分からないのも、原作の雰囲気を残すために、敢えて取られた手法らしい。
この配役が、より気持ち悪いミステリアスさを醸し出してます。
結果を先に見せて、原因を後から示す、見事な演出です。

原題「Lacci」の意味は、細ひも、罠、策略、きずな、関係。
確かに、靴ひもの結び方について親子で話し合うシーンがあるけど、そこから派生する意味はより奥深い。

音楽の使われ方も素晴らしい。
フォークダンスで使われる「レットキス」は、フィンランド語で"列になって繋がって踊る"っていう意味で、悲劇的な滑稽さを描く今作のテーマ曲として最適です。
それと、バッハの「バディネリ」「ゴルトベルク変奏曲」が場面にマッチして、より不気味さを表現してます。
全体を通して、ダニエーレ・ルケッティ監督の才覚がジェット噴射されてます。
「靴ひものロンド」の感想・評価を全て見る

Scriabinさんが書いた他の作品のレビュー

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

4.2

君の名前で僕を呼んで、と連続で見たのでいろいろ共通してて面白かった。アルゼンチン版風木…とか思ってしまった。

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.8

限りなくノーマルな恋愛の終わりと始まり
途中の葛藤も含めてゲイに限らない関係を描いていると思ったし、ふたりの人間の関係というのはそもそも分類し難い曖昧なものだと感じさせる。