じっぽ

ドライブ・マイ・カーのじっぽのネタバレレビュー・内容・結末

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

何の前情報もなしに鑑賞。
著者の作品自体一切見たことない。
あっという間の179分。
ほとんどが会話で構成されてる作品でした。
ドライバーとの対話のシーンはジャームッシュのナイトオンザプラネットを思い出した。
車内でのコミュニケーションって特別なものになり得る。タクシーの運転手さんとの会話とか自分の経験を勝手に重ねてしまった。本作とは程遠い記憶だけど...

今まで大切にして来たもの、簡単に他人に運転させるのに嫌悪感を抱くのは非常に共感できる。でも思った以上の扱いをしてくれると段々と心が溶けて打ち解ける感覚も見覚えある。両手が離せない状態でも、自分で決めたルールを破ってでもタバコを咥えさせて火をつけてあげたくなる。

そうやって段々と本音が溢れる。自分を取り繕ってるものがきっと誰にでもある。話せる相手がいないのならそういった感情は誰にも見せなくてもいいかもしれない。車内でのルーティンを守る。そうやって自分でも過去とどう向き合いたいのかわからなくなる。

それでも生き抜く選択を。後悔と思うことも過ちと思うことも、生きている人は一生思い続ける。苦しかったことは最後に空で伝えるんだ、私は苦しみましたって。そしたらゆっくり休みましょう。


舞台のラストシーンを好きになりました。
色んな国の言葉が飛び交うなか、手話を言語と認識できたのは今作の最後のシーンのおかげです。ほんとうにあっという間に時間が過ぎました。ただ、そこまで長く生きてない自分には簡単に理解できない部分が多々ありました。分かる日が来ては欲しくないですが...

ちなみに禁煙して数年経ちますが久々にタバコを吸いたくなりました。。
車内でサンルーフに手を掛けながら吸ったら絶対美味い........
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