ながみーね

ドライブ・マイ・カーのながみーねのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
3.2
 私には合わなかった。※ちなみに原作は未読。村上春樹の小説は一つも見たことがありません。
 自身にとって重要な問題に対して、主人公がとるアプローチの仕方が非常に回りくどく、勿体ぶってるので話が長くなる。しかも情報を効率よく観客に見せようとしてないので尚更長くなる。もちろんあえてなんだろうけど、私にとってあえてそれをやることが面白さには繋がってくれなかった。
 また主人公達が気取ってるように思えてしんどかった。彼らには「ダサい」瞬間が無い。身悶えするほどの恥ずかしさだったり情けなさが露呈する場面が無い(もしくはあえて省略している)。大人として体裁を保ち続けることができて、制御しきれない人間のどうしようもなさが見えないのが癪に障った。
 あと「本当のところ相手(他者)が何を考えているのか分からない」という自明のことについて映画の中でウジウジと考えること自体が好みではなかった。他者に対する不信から関係性にズレが生じて話が転がっていく事自体は良いが、そのことに主人公が悩み考え始めると非常に面倒くさく思う。もっといい加減でいいんじゃない笑。どちらかというと私自身も悩みだすと深く悩んでしまう方だけど、それを救ってくれるのが「いい加減さ」であって自分が映画を見るのはその「いい加減さ」に触れるためなんだとも改めて思った。主人公が深刻に考えれば考えるほど、気持ちが離れてしまった。
 
 まだ咀嚼しきれてはいない。集中が続かなかったので事実誤認もあると思う。まだ感想がまとまりきれてないが、見終わった後誰かと話したくなる映画ではある    

※車がダサい。
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