まずこんなに男たちが弱さをさらけ出す映画はなかなかないと思います。
監督自身、インタビューでも意識していた部分のようです。
他者と向き合うことが、自分と向き合うことと表裏一体であるということ。向き合うことにはツールとして言語は必要であること。
あるいは必要ではないこと。
この作品は人と人とのつながりというものが強く表現されている気がしました。車中での岡田将生円実タカツキの長セリフと三浦透子演じるミサキの独白シーンは対象的でありながら、それぞれが自分の中にある何か欠落感のようなものに向き合っているようにみえました。
劇中劇との関連も意味深で、とにかく長く深く心に残る作品になりそうです。素晴らしいと思います。長さはまったく気になりません、むしろこんなに長くてありがとうです。