音の物語とチェーホフの舞台と多国籍な言語と、言葉じゃない情報の応酬にあっという間の三時間。3回目観て原作読んで、やっと落ち着いてきました。
生きていくことは常に取り返しのつかないことの繰り返しで、失ったものは永遠に返ってこない。だいたいのことは気付いた時にはもう手遅れで楽しかったことよりも後悔ばかりが募って重くのし掛かる。目を背けたり無かったことにして生きていくことはできないとてもつらい道のり。
似た十字架を背負った家福とみさきの再生の旅。居なくなってしまった人を偲んで後悔したり悩んだりしながら、変わらずに日々を生きていく。誰かのためになるよう身を空にして差し出して。大丈夫という漠然とした言葉のように、いつか終わるその日まで何度もそう繰り返し。
