スコアをどうつけていいかわからないくらい
ここ数年で一番難しい映画だった。
タイトルロールの始まるタイミング。
監視カメラ、隠し撮り、吹き込みテープなど
録る、そして撮るということが示唆するもの。
演劇している以外の普通の会話の中に「セリフ感」を多々感じたこと。
岡田将生さん演じる高槻の犯行時間の短さ、などなど
疑問と違和感を覚えたところで私には何かを感じ取ることはできなかった。
ただ作り手側の並々ならぬ真剣さと思い、
作品全体に漂う優しさは伝わった。
そして役に徹する俳優業のすばらしさに感動していた。
『ワーニャ伯父さん』の演劇内であの世に帰ったとき神様に「いっぱい苦しみました。」と訴えやっと「私達はやっと安らかなところにいける」的なセリフにはグッと来た。人はそれぞれ抱えるものがある、それでも生きてくものだから。
だけど、私は神様に会ったら「なんか結局楽しかったんだけど。」って言うつもり。