ドライブ・マイ・カーの作品情報・感想・評価 - 5ページ目

「ドライブ・マイ・カー」に投稿された感想・評価

なめこ

なめこの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

原作と設定が違った中で1番大きかったのは高槻の人物像だけど、それでも映画の真髄は原作にめちゃくちゃ忠実だった。

他人の本当を覗きたければ、自分と向き合うこと。その人生の苦しみが、この3時間に凝縮されてて苦しかった(笑)

広島の景色が瀬戸内らしくめちゃキレイで明るいのに、原作のものすごい湿気が終始伝わってきて、それがすごいと思った

チェーホフの劇中劇の使い方が、お上品で巧妙でした。淡々としてるのに響く感じ

たくさん考えさせられました。
3時間あっというまです!
自分自身が抑え込んでいる感情と向き合うことや、他人のあるがままを受け入れることは、本当に難しい。でも、その難しさは大切であることの裏返しでもある。僕はあらゆることから逃げがちなので、このままだと、いつかどうしようもないほどに後悔する日がやってくる。映画を観てそう思った。映画から離れて現実の中で生きていくと、この思いは消えるのかもしれない。だから、一度は確実に思ったのだ、ということを忘れないために、ここに記録しておく。
ツクダ

ツクダの感想・評価

4.5
総括 すごく良かった

劇中音楽も好みだったからサントラ聴いて反芻してる
ぱね

ぱねの感想・評価

4.8

このレビューはネタバレを含みます

舞台演出家の家福には、脚本家として知られる元女優の妻:音(おと)がいた。音のアイデア発想は一風変わっており、セックスの行為中あるいは行為後に、何かに取り憑かれたようにストーリーの大筋を語り出す。しかし彼女は、性行為の後に目覚めると、自ら語ったはずのアイデアをほとんど覚えていないのである。したがって夫である家福が、セックスの時に妻が口にした物語を記憶し、後日それを彼女に語る。というのが、売れっ子脚本家である音のアイデア発想であった。
互いに仕事に打ち込み、尊重し理解し合い、満ち足りたセックスをする。まさに、理想という言葉を具現化させたような夫婦だった。
しかし、ある日家福は、妻が自分以外の男に抱かれている事実を知ってしまう。
自分の何が気に食わなかったのか、彼女は何を求めていたのか、家福は妻を問い詰めることさえしなかったが、心のどこかで腑に落ちず、やるせない気持ちに見舞われていた。
「今晩帰ったら少し話せる?」
ある朝、なにか改まったような面持ちで音は家福に言った。
当然家福には心当たりがあったが、平然を装いそれを承諾した。
そしてその夜、家福はいつもとは違った心持ちで家に帰った。
妻の出迎えはなく、歩み進んだ先の真っ暗な部屋には倒れた音の姿だけがあった。

本作は、現在絶賛公開中の濱口竜介監督最新作で、また日本映画として初めてカンヌ国際映画祭にて脚本賞を受賞した超注目作である。

1ヶ月ほど前に映画館にて鑑賞したが、最近少し忙しかったためにマークできていなかった。

濱口竜介監督の作品としては「寝ても覚めても」のみ鑑賞済みで、それがあまりにも予想を上回る良作だったため、最新作である本作には多くの期待を持って映画館に出向いたわけだ。

んで、結論を言ってしまうと、度肝抜かれた。
濱口竜介ってこんなに凄い作家だったのか....。

音が語る物語。演劇。舞台。カセットテープ。「言語」と「それを超えた会話」。後悔。喪失。そして再生。

多くを語りたいが、まだまだ自分の中でも整理しきれていない。
この『ドライブ・マイ・カー』という映画は、これから自分の人生の中で、幾度となく見返すであろう最高傑作だ。
パール

パールの感想・評価

4.0
原作未読。やっと観れた〜。冒頭から村上春樹ワールド全開で一気に引き込まれた。179分が不思議と長く感じない。そして見終わった後もずっとこの映画について考えていて、頭の中に色んな感情が渦巻いている。

家福が手掛ける『ワーニャ伯父さん』の舞台のセリフとストーリーが呼応しあって感情が炙り出される。そして、音が語るストーリーが確信をついていて怖い。

人は傷つきたくないと、あらかじめ傷つかないように防衛する。それが生きる術だと思っていた。見たくない、聞きたくない事を私も出来るだけ避けてきた気がする。

この映画は誰もが持っている表と裏、複雑な感情をさらけ出す。家福の思い、みさきの背負ったもの、高槻が音から託されたもの。それぞれずーんと重い。

高槻の衝撃からのラスト。全てを受け入れての舞台に心震わされる。ソーニャの手話のセリフが妙に心に刺さった。


それにしても西島さん素敵だった。
UCOCO

UCOCOの感想・評価

3.8
詩的リアリズムか!笑笑

私の周囲の人がみんな絶賛してたから確実に"期待しすぎてた感"を味わってしまって残念、、

でもグダるとすぐ寝る私が3時間もあれだけ一見、起伏の少ない作品を淡々と見続けられたのはこれこそ脚本の力なのか。。?

あー、村上春樹っぽいなー、とすごく思った。ただ、ディカプリオ版『ロミオとジュリエット』で主役の2人だけがずっと原文と同じ言葉を喋ってるのと同じような違和感を割と終始感じ続けてしまった。
なんとなく、普段では現代の日本人が口にしないような、あまりにも綺麗な言葉が羅列していてるように感じられて小説的だな~、、、と笑

一緒に見た友達が、「あのおばさん、なんであんなに性欲強いんだよ」って言っててたしかにそうじゃんって笑った。いくら娘が死んでしまったからと言ってパートナーとやってる時にだけ脚本の下書きできるっていうのも謎すぎ。そして最大の謎はラストの韓国、あれどゆこと〜笑

このレビューはネタバレを含みます

死んだ人間を憎まず、かといって美化もせず、ありのままを受け入れることは難しい。遺された人間は死者に囚われながらも長い長い昼と夜を生きていくしかない…観た後も余韻が残る映画だった。明日にはこの感傷も忘れているんだろうけど、人生それくらいで良いのかも。
めっちゃいい映画


メモ…言葉を交わし続けて解きほぐすことと、言葉ではないものを捉えること、受け入れること
それらを物語やメタファーが役割を担っているということ
龍のように、猫のように女が出てきたところから至福だった。
音も映像も、西島秀俊も、手話も、ユンさんも良い。作り方が気になる。
chip

chipの感想・評価

3.9

このレビューはネタバレを含みます

3時間、これはやはり覚悟が必要
でも、これは観ないと後悔するかも、と思い鑑賞…
静かな流れですが、全く眠気もこなかった、スクリーンで観て良かったです。


ロードムービーだとばかり思っていたので…
仲の良い理想的な夫婦の冒頭の部分に、入れないでいるうちに葬儀のシーンが来て、少し不安になりました。
オープニングの音楽を挟んで
今までとは全く違う広島の風景が映り…
西島さんが演じる演出家、家福の赤い車の運転手、みさきが登場。
ここからずっと心地よい雰囲気でした。
彼女の運転は的確で静かで…
彼女自身も静かで仕事の徹するタイプ、家福は車に乗っていることを忘れてしまう…
と言っていました。
次第に信頼関係が深まる様子も良いです。
ふたりでサンルーフからタバコを持った手をあげるシーン、好きでした。
三浦透子さん、良いですね〜


広島の舞台の多国籍の出演者たち…そして手話の女性、彼女の手話はとても力強かったです。
実際に言葉が通じないと大変だと思うけれど、同じ目的を持っている、って強いですね、ワンチームです。
岡田将生さんは、心に抱えたものがある、そんな役が上手かったと思います。
お世話役の韓国人男性がすごく優しかったです、
好きな人のことばをわかりたかったから、手話を習ったと。。



終盤は…
みさきの故郷、北海道の小さな町に向かうふたり。。
ポツリポツリと話す互いのこと、
今まで誰にも話せなかったことを言って.ふたりは初めて悲しみに向かい合うことができたと思う。。
喪失感を共有できたのかもしれない。

生き残った者は
苦しくても何があっても生きていかなくてはならない…

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