風神

浜の朝日の嘘つきどもとの風神のネタバレレビュー・内容・結末

浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ムービープラス放送分を録画して鑑賞。

この続きがドラマ版に繋がるのか。
ドラマ版は観てないが
機会があれば是非観たい。

福島中央テレビ開局50周年記念の
オリジナル単発ドラマが先なんですね。
そのドラマ放送の翌年に
前日譚である今作が劇場作品として登場。

高畑充希さんのキレのある台詞が好き。
毒では無くキレなのは
高畑さんならでは。
下手すれば単に毒付く若者に
なりかねないが、そうならないのは
流石の演技力。

このジャケットの絵面は
作中には出てこないが
なんとも好きなジャケット写真。

福島の震災とコロナ。
設定として登場するが
思ってたほどは、物語の中心では無い。
それが個人的には良かった。

震災長者ってのは、聞いたこと無い。
助成金バブル的な扱いなのかな。
多分、嫉み的な事も大きいでしょう。
真面目に働いた結果なのに。
予想できるけど、当事者はたまらない。
そんな大きくなった会社も
コロナ禍で困ってるのは一緒。
そして、みんな困っている状況で
寄付金を出し合ってくれる地元の人達。
永続的に続くか分からないような
映画館ではあるが、それでも
愛に救われる。

かつてTVゲーム販売店の店長してまして
時流に勝てず閉店したのですが
最終日、大勢の方が来てくれて
差し入れなども頂いて嬉しかったけど
みんなが普段から来て買ってたらって
ちょっとは思いました。
久々に来た昔の常連は
アマゾンで買ってたって正直に
言ってくれました。
ゲーム卒業した訳では無いのは
なんかちょっと嬉しかった。
このゲームの部分が映画館の
お客様と繋がって、よく分かるお話。
無くなってからでは遅いのですよ。

シネコンにはシネコンの良さがある。
リバイバル映画館などの
街の映画館には、そこならではの
良さがある。
それでご飯を食べられれば
御の字でもあるが、正直難しいとも思う。

フィルムは消え
ハードディスクでの納品の昨今
映画館側も設備変更を求められるが
予算を確保できない所は
新作は流せず、リバイバルのみに
なりかねない。
フィルムチェンジのタイミングを計る
あのマークも見かけない。
半分は暗闇ってお話も
今の映写方式では存在しない。

時代の過渡期に
ノスタルジーを重視した物語。
大久保佳代子さんが良い大人。
先生としては理想ですが
男にだらしないのは、、、

大誘拐もグラントリノも好きな作品ですが
一緒に観たいものでもないかも。
まぁ、リバイバル映画館って
そういう組み合わせが楽しみでも
あるわけですが。
かつて観たやつで
戦場のメリークリスマスと
ローリングストーンズの
レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザーの組み合わせが忘れられない。

2023-68

他のユーザーの感想・評価

pochio

pochioの感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます

なんだか旅行先の朝を思い出すような映画でした。
少し人が少なくて、古めの街並み
だけど懐かしいような 肺が膨らむような
清々しいようなそんな気持ち

残像現象に救われたことのある人間なので
映画館は 特にこういう小さい人情味ある映画館は絶対ずっと残って欲しい。

映画へのラブレター💌

ありがとう。
太

太の感想・評価

4.5
震災やウイルスによって"血も繋がっていない人と繋がりか家族との血の繋がりか"すら言い争えない、どちらも希薄で淡白な世の中になっている。現代を皮肉的に描いているところが随所にあり、最後はどうなるんだろうと思ったら結果はっぴいえんど。映画の言葉でいうところの生きるための「今日のお米」が重視されて娯楽の映画館は潰れていく。この映画には基本いい人しか出てこないし、いわゆる悪い人は全員画面の外の話。高畑充希節が嫌いでなければ、面白いセリフ劇だし見て欲しいな。特にフィルマークスにいるような映画の住人には。僕らは映画館で半分暗闇を見ているらしいですよ。残像現象って言うんだって。
hikumahika

hikumahikaの感想・評価

4.0


【やっときゃよかった】

あんなに笑い声に溢れた臨終シーンが今まであっただろうか。
こんなふうにお涙頂戴モノにしないところに好感が持てる。

主要キャラはみんな口が悪かったりぶっきらぼうだったりでネチネチ喋るシーンがないので会話劇がスッキリしているしね。

TV放送のも観とくかな。
ナッツ

ナッツの感想・評価

3.5
少し出来過ぎのような気もするが心が温かくなる映画。
大久保佳代子が良い。
み

みの感想・評価

-
大久保さんよかったなぁ
私も一緒に『喜劇女の泣きどころ』見たいし、朝日座のとんちんかんな二本立て見てみたい。

昔の映画だったり、大手ではやらないような映画をスクリーンで見れるミニシアターは、それぞれの個性が出るから巡るのが楽しいけど、自分の地域にはほぼ皆無。昔はかなりあったみたいだけど、私が生まれた頃にはすでに消えてしまっていた。

YouTubeも配信サービスも恩恵受けまくってるし、事実この映画もU-NEXTで見ました。
どっちもなくてはならないコンテンツであるとともに、その便利さや効率さに慣れて怖くなる時もある。
2倍速で見れないから映画館で見るのはイヤ
とか言いはじめたらどうしよう
しお

しおの感想・評価

4.0
私の地元から映画館が消えてもう2ヶ月。
「映画館がいつでもあると思ってるから大事にしない」はまさにそうだなーと。いつもガラガラだったのに閉館が決まったら人が集まり出して、もう遅いのにね、お前らが潰したんだって誰にでもなくちょっとだけ腹が立ったのを思い出した。笑
映画では再生できたけれど、現実はそんなうまくいかないよね。なんか悲しくなっちゃったな。

充希ちゃんと大久保さんがいいコンビだった!大久保さんが意外にもよい!こんな先生と出会いたかったな!これからも映画に救われて生きていくんだろうな〜
震災12年目の日の深夜枠で放送してたのを偶然に見ました。
いい映画。大久保さんが主役を食っちゃったw
この映画館で40年前にスターウォーズの「帝国の逆襲」「ジェダイの復讐」(今は帰還?)を観にいったのを思い出しました。
あの当時と変わって無かった。

あっ、その前の中学生の時、「狙われた学園」と「時をかける少女」の二本立ても観に行ったw
不定期ながらイベントで上映会を開催してると聞いています。
トムー

トムーの感想・評価

3.8
じわじわ来た!

福島の閉館が決まった古い映画館朝日座にいきなり現れた茂木莉子という若い女性。

立て直そうと勝手に奮闘する彼女に、すでに諦めていた支配人のオジサンもだんだんその気になっていく。

そこから物語は高畑の若い頃に戻り、大久保佳代子演じる高校の先生との出会いから高畑が救われるまでが丁寧に描かれる。

大久保さんのキャラ最高だし、2人の絆もなんだか心地よい!

そこからまた現代に戻り全ての伏線が繋がっていくあたりから、後半は驚きと感動でジワジワしっ放し!

果たして朝日座の運命は!

高畑充希ショートカットがよく似合う!
ごとう

ごとうの感想・評価

3.0
私もすっかり映画館に行かなくなってしまったから、閉館問題は胸が痛い…

大久保さんが良い感じにゆるーい教師。そして映画の素晴らしさを教えてくれるなんて、高校時代に出会いたかった大人No.1。
「映画なんて人生に無くたって生きていけるけど、残像現象に救われる根暗って意外といると思うんだ」って良いセリフ。
デジタルってドキュメンタリーとかには良いんだろうけど、フィルムの映像ってフィルムなりの良さ、美しさがあるよね。
そこが映画だよな〜。

高畑充希はドラマだとちょっと過剰だけど、映画や舞台になると輝く。そんな女優がいても良い。
ストーリーは好みがキッパリ分かれそうな内容だけど、映画愛に溢れているから私は好き(笑)
12年目の3.11の夜中に地上波放送を録画して観賞。
夜中に何気なく見てたら面白そうだったが、眠気に勝てず、残りを録画したのだが、震災やコロナが絡みながらも、町の古い小さな映画館の存続をかけた本筋は普遍的な話。私の実家の街もシネコンが出来てから、昔からあった映画館は3つとも閉館してしまった。昔は、なんでこんな組み合わせ?と思う2本立てや3本立てがあったり、一度入れば一日中何回も映画が見れたもので、家族や友達と過ごす楽しい一時だった。キートンなど古い映画も出て来て懐かしかった。大久保佳代子さんが演じた先生が、意外にもいい役で、ラストに上手く繋がっていき、ほっこり、じんわりとした心温まる映画だった。
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風神さんが書いた他の作品のレビュー

梅切らぬバカ(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

チャンネルNECO放送分を
録画して鑑賞。

全く情報入れずに観たら
先日観た「レナードの朝」と
部分的な共通項が登場。
どちらも根底には、周りとの兼ね合いが
あるんですね。
レナードの方は、警備員が
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レナードの朝(1990年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

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録画して鑑賞。

デ・ニーロさんの演技が凄すぎる。
ロビン・ウィリアムズさん
あんなに毛が濃い人だったっけ?

大好きな役者さん二人の共演作。
ロビン・ウィリアムズさん
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スターゲイト(1994年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ムービープラス放送分を録画して鑑賞。

冒頭、インディ・ジョーンズ的展開から
SF展開、更に冒険映画展開経て
戦争映画展開からまたSF展開へ。
ごった煮具合が凄いけど
個人的には楽しかった。

先日ま
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しあわせになろうね 極道解散!(1998年製作の映画)

3.3

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チャンネルNECO放送分を録画して鑑賞。

明日、解散するヤクザ山室組。
解散の条件である地元の他組織との
手打ちを今夜に控えるなか
そこの組長が殺されて
右往左往するコメディ。

舞台は山室組事務所
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ムービープラス放送分を録画して鑑賞。

なるほど。面白い。

観客である我々への
三人三様の冒頭陳述のような展開。
ただ、第三章の冒頭で強調された
「真実の物語」という言葉で
誰の言ってる事が正しいと
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CURE キュア(1997年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

深淵をのぞく時
深淵もまたこちらをのぞいているのだ。
ニーチェ 善悪の彼岸より

カリスマよりも理解しやすく
羊たちの沈黙にも似た雰囲気は
トータルで没入感も高く
一気に観れました。

不穏という言葉
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