しょうやん

浜の朝日の嘘つきどもとのしょうやんのレビュー・感想・評価

浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)
3.5
12年目の3.11の夜中に地上波放送を録画して観賞。
夜中に何気なく見てたら面白そうだったが、眠気に勝てず、残りを録画したのだが、震災やコロナが絡みながらも、町の古い小さな映画館の存続をかけた本筋は普遍的な話。私の実家の街もシネコンが出来てから、昔からあった映画館は3つとも閉館してしまった。昔は、なんでこんな組み合わせ?と思う2本立てや3本立てがあったり、一度入れば一日中何回も映画が見れたもので、家族や友達と過ごす楽しい一時だった。キートンなど古い映画も出て来て懐かしかった。大久保佳代子さんが演じた先生が、意外にもいい役で、ラストに上手く繋がっていき、ほっこり、じんわりとした心温まる映画だった。

他のユーザーの感想・評価

風神

風神の感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ムービープラス放送分を録画して鑑賞。

この続きがドラマ版に繋がるのか。
ドラマ版は観てないが
機会があれば是非観たい。

福島中央テレビ開局50周年記念の
オリジナル単発ドラマが先なんですね。
そのドラマ放送の翌年に
前日譚である今作が劇場作品として登場。

高畑充希さんのキレのある台詞が好き。
毒では無くキレなのは
高畑さんならでは。
下手すれば単に毒付く若者に
なりかねないが、そうならないのは
流石の演技力。

このジャケットの絵面は
作中には出てこないが
なんとも好きなジャケット写真。

福島の震災とコロナ。
設定として登場するが
思ってたほどは、物語の中心では無い。
それが個人的には良かった。

震災長者ってのは、聞いたこと無い。
助成金バブル的な扱いなのかな。
多分、嫉み的な事も大きいでしょう。
真面目に働いた結果なのに。
予想できるけど、当事者はたまらない。
そんな大きくなった会社も
コロナ禍で困ってるのは一緒。
そして、みんな困っている状況で
寄付金を出し合ってくれる地元の人達。
永続的に続くか分からないような
映画館ではあるが、それでも
愛に救われる。

かつてTVゲーム販売店の店長してまして
時流に勝てず閉店したのですが
最終日、大勢の方が来てくれて
差し入れなども頂いて嬉しかったけど
みんなが普段から来て買ってたらって
ちょっとは思いました。
久々に来た昔の常連は
アマゾンで買ってたって正直に
言ってくれました。
ゲーム卒業した訳では無いのは
なんかちょっと嬉しかった。
このゲームの部分が映画館の
お客様と繋がって、よく分かるお話。
無くなってからでは遅いのですよ。

シネコンにはシネコンの良さがある。
リバイバル映画館などの
街の映画館には、そこならではの
良さがある。
それでご飯を食べられれば
御の字でもあるが、正直難しいとも思う。

フィルムは消え
ハードディスクでの納品の昨今
映画館側も設備変更を求められるが
予算を確保できない所は
新作は流せず、リバイバルのみに
なりかねない。
フィルムチェンジのタイミングを計る
あのマークも見かけない。
半分は暗闇ってお話も
今の映写方式では存在しない。

時代の過渡期に
ノスタルジーを重視した物語。
大久保佳代子さんが良い大人。
先生としては理想ですが
男にだらしないのは、、、

大誘拐もグラントリノも好きな作品ですが
一緒に観たいものでもないかも。
まぁ、リバイバル映画館って
そういう組み合わせが楽しみでも
あるわけですが。
かつて観たやつで
戦場のメリークリスマスと
ローリングストーンズの
レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザーの組み合わせが忘れられない。

2023-68
しお

しおの感想・評価

4.0
私の地元から映画館が消えてもう2ヶ月。
「映画館がいつでもあると思ってるから大事にしない」はまさにそうだなーと。いつもガラガラだったのに閉館が決まったら人が集まり出して、もう遅いのにね、お前らが潰したんだって誰にでもなくちょっとだけ腹が立ったのを思い出した。笑
映画では再生できたけれど、現実はそんなうまくいかないよね。なんか悲しくなっちゃったな。

充希ちゃんと大久保さんがいいコンビだった!大久保さんが意外にもよい!こんな先生と出会いたかったな!これからも映画に救われて生きていくんだろうな〜
震災12年目の日の深夜枠で放送してたのを偶然に見ました。
いい映画。大久保さんが主役を食っちゃったw
この映画館で40年前にスターウォーズの「帝国の逆襲」「ジェダイの復讐」(今は帰還?)を観にいったのを思い出しました。
あの当時と変わって無かった。

あっ、その前の中学生の時、「狙われた学園」と「時をかける少女」の二本立ても観に行ったw
不定期ながらイベントで上映会を開催してると聞いています。
トムー

トムーの感想・評価

3.8
じわじわ来た!

福島の閉館が決まった古い映画館朝日座にいきなり現れた茂木莉子という若い女性。

立て直そうと勝手に奮闘する彼女に、すでに諦めていた支配人のオジサンもだんだんその気になっていく。

そこから物語は高畑の若い頃に戻り、大久保佳代子演じる高校の先生との出会いから高畑が救われるまでが丁寧に描かれる。

大久保さんのキャラ最高だし、2人の絆もなんだか心地よい!

そこからまた現代に戻り全ての伏線が繋がっていくあたりから、後半は驚きと感動でジワジワしっ放し!

果たして朝日座の運命は!

高畑充希ショートカットがよく似合う!
ごとう

ごとうの感想・評価

3.0
私もすっかり映画館に行かなくなってしまったから、閉館問題は胸が痛い…

大久保さんが良い感じにゆるーい教師。そして映画の素晴らしさを教えてくれるなんて、高校時代に出会いたかった大人No.1。
「映画なんて人生に無くたって生きていけるけど、残像現象に救われる根暗って意外といると思うんだ」って良いセリフ。
デジタルってドキュメンタリーとかには良いんだろうけど、フィルムの映像ってフィルムなりの良さ、美しさがあるよね。
そこが映画だよな〜。

高畑充希はドラマだとちょっと過剰だけど、映画や舞台になると輝く。そんな女優がいても良い。
ストーリーは好みがキッパリ分かれそうな内容だけど、映画愛に溢れているから私は好き(笑)
2023/03/14

地上波
2023年7本目
(自宅6 映画館1)


福島県南相馬市に実在した映画館「朝日座」の物語。
実は地元なので、子供の頃から学生にかけてよく行きました。
入り口を進んでいく景色、ロビーなど懐かしい!
お菓子がガラスケースに入っていて、ポッキーくださいとか言って買っていたな。

ここでみた映画は数知れず。
当時は原町市でした。(原町、小高、鹿島が合併して現在は南相馬市)
二本立て映画懐かしい。
自由に入れていつまでもいれる。なので映画途中から入場していきなり終盤の話でネタバレのままもう1回観るという事をしていた。今思うとすごい。
ビーバップハイスクールとか観たな〜。
本当に懐かしい。

映画のストーリーは震災と、原発事故、さらにコロナ禍になり映画館の存続が難しくなり立て直すお話。

高畑充希さんかわいいな。
大久保さんの先生役、案外しっくりきた。

竹原ピストルさんが、いい味だしていた。

このレビューはネタバレを含みます

よかったけど、映画じゃなくて、ドラマでいいかな思ってしまった。それぞれの親が、戸惑いなから受け入れていくのがリアルだと思った。自分の子どもを信じたいと考えるのは自然。
she

sheの感想・評価

4.2
映画や芸術じゃ空腹は満たせないけどそれでも…
という話はよく耳にするけれど、
そういうものたちがくれる豊かさとか、ささやかな希望を信じて守り続けることができるひとって どれくらいいるんだろう

このレビューはネタバレを含みます

まりこさんの最後の言葉に不思議な感情になった。

「やっとけば良かった」最後の言葉だからかわからないけど、こんな下品な言葉なのにすごく品があるように思えた

人類全員は救えないけど、目の前の1人助けることができた喜び

人は災害で簡単に壊れてしまうけど、みんな必死でそこに立ってる

苦しみに寄り添ってくれた映画館を守ることでまた、名前も知らない誰かを救えるかも知れないし、スーパー銭湯に建て替えた方が救えてたかも知れない

いくら考えても答えがでないけど、自分が選んだ方を正解にするためにまた必死ひとつひとつ頑張る。

そこに救われる命があると信じて

最高でした!!!

高畑充希の「バオくん抱いてやれよ〜」とかもめっちゃ良かった!!
あーー良かった〜。自分も残像現象に救われる根暗のひとりだなあ。映画ってなくても生きていけるけど、あると心が豊かになるそういうものだよなあ。
大久保佳代子の演技はちょっと臭いけど、それでもそれが良く感じられたのはこの映画だからだろうなあ。朝日座とても訪れたくなった。
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