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浜の朝日の嘘つきどもとのchiのレビュー・感想・評価

浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)
3.7
終盤の都合の良い展開は好きではないが、私自身も闇を見て残像現象に救われている根暗なので心に沁みるものはあった。数年前から動画配信サービスを利用するようになり、現にこの作品もそこで見た。でも私はサブスクで映画を見るようになったからこそ、映画館で映画を観る喜びを噛み締めるようになった。動画配信サービスで見て、映画館で見なかったことを後悔して名画座で上映があることを知って即見に行ったこともあった。私個人の話をすると、映画をもっと好きになって映画館にも以前より頻繁に通うようになった。

映画館が無くなるという話で、映画館が閉館していたコロナ禍初期を思い出した。夜の上映をなくした映画館は多かったし、一部の映画館は昼も完全に閉めていた。「茜色に焼かれる」公開時、東京が緊急事態宣言で東京の一部映画館が営業休止していて、公開されたのに見に行けないという歯痒い事態に陥ったので鮮明に覚えている。

最近よく行く映画館は都心なのでシネコンもミニシアターもかなり人が入ってることが多いが、私がかつて通っていた地元の映画館は結構大きめだったのに閑散としていてシアターに2人とかよくあった(都内なのに!)。地方はもっと厳しいと思う。でも映画に救われた根暗の映画館好きとしては映画館はなくなってほしくないよ。映画館に行く人を増やすにはどうしたらいいんだろう。難しい問題だと思う。

フィルムのシーンで「エンドロールのつづき」を思い出した。映画好きにはおすすめ。
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