このレビューはネタバレを含みます
ゲイカップルが地元で結婚式をする話。何度も出てくる村の空撮は確かに凄いのですが、その他のカットでは村の美しさが全然生かされていませんでした。
さほど起伏なく話が進んでいきますが、テンポとコメディ要素が丁度よく、山場のなさは気になりませんでした。
しかし描写が甘くて腑に落ちない点も多かったです。一番分からなかったのが、父親が頑なに反対する理由。ホモフォビアという訳でもなく理解ある人物として描かれているのに。パオロの母への頑なさと、周囲の反応も納得いかず。そもそもシークエンスの順番もおかしいよ。
ベネデッタ、ドナート、カミッラと、個性的な登場人物が多かったですがコメディとしてしか活かされてなかった印象。母のカッコよさは凄い。
極めつけは突然のミュージカル。何で英語?そこまでの流れを全部ひっくり返す展開に、唖然呆然とするだけでした。
冒頭のミスリードが観る前に既にネタバレされていたことに象徴されるように、面白くなる要素は揃っている筈なのに全くチグハグで残念な映画でした。