ゆめちん

ステージ・マザーのゆめちんのレビュー・感想・評価

ステージ・マザー(2020年製作の映画)
3.5
ステージ・マザー

ある程度想像通りにストーリーが展開し、それぞれのエピソードを分かり易く描かれているので、非常に鑑賞しやすい作品でした。

テキサス在住の主婦メイベリンのもとに疎遠だった息子リッキーの訃報が届く。息子の最後を見届けるため、サンフランシスコへ向かった彼女は、リッキーがドラァグクイーンで、潰れかけのゲイバーを経営していたことを知る。

LGBTQがテーマだけど、"親子の絆" や "母親の愛" がより強調された作品になっている。LGBTQの世界を受け入れることで、視野が広がり輝きを取り戻していくメイベリン。マイノリティゆえに様々な問題を抱えた息子の友人たちに、まるで母親のように寄り添う姿が微笑ましく映る。

ドラァグクイーンたちの個性豊かキャラクターが皆魅力的。彼らの歌とパフォーマンスはどれも見応えがあり、もっと見たいと思わせる。特にラストの演出はぐっと心に響いてくる。

息子の死をきっかけに、差別や偏見、自身の人生と真摯に向き合っていくヒロインを、J・ウィーヴァーがユーモラスに演じ切る。金髪のシングルマザーを演じるルーシー・リューもいいアクセントに。
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