磨

ドリームランドの磨のレビュー・感想・評価

ドリームランド(2019年製作の映画)
3.5
世界恐慌の1930年代のテキサス、警察から追われる強盗犯の女性と、彼女をかくまった少年が繰り広げる逃避行。

1930年代、アメリカ、銀行強盗…。「俺たちに明日はない」に始まる古き良きアメリカン・ニューシネマを意識せざるを得ない作品。個人的には蜂の巣にされていなかったボニー・パーカーというifを勝手に想像しながら鑑賞しました(笑)
そのボニ‥じゃない美しき指名手配者アリソンを演じるのは現在のハリウッドのニュー・ヒロインであるマーゴット・ロビー。彼女が脚本に惚れ込み、主演と共に製作も兼ねた作品。
ヤンチャしたい年頃の青年の前に負傷し助けを乞う美女が現れれば心を奪われるのは当然。彼女が誘ってるというより、青年が勝手に惹かれているのだが(わかるよ、その気持ち)すったもんだの末、最終的には“筆おろし”のサービス付き…。この時点で非リア充チェリー君は夢の国へ到達であろう(笑)

物語は展開や結末が読めてしまうものだったけど、ユージン青年の恋愛感情や罪悪感などの苦悩は伝わるし、何よりもソレを引き出すマーゴット・ロビー様はさすが。演技でも”艶技”でも魅せている。今までとはまた違うキャラクターを怪演。

ただ青年の妹の後の回顧録のように語られるナレーションがやたらと淡々としていて、物語に思ったほど引き込まれなかったのはこれの影響なのか?とも思ってしまった(兄の情事など知ったことか、という事なのかも)
磨