東朴幕院

あの夜、マイアミでの東朴幕院のレビュー・感想・評価

あの夜、マイアミで(2020年製作の映画)
3.9
マルコムX、サム・クック、ジム・ブラウンが、モハメド・アリに改名する前のカシアス・クレイのチャンピオン奪取した試合の後で安いモーテルに集まり黒人差別に対して力のある者が出来る事、やるべき事を議論していくもので舞台劇をベースにしている。
冒頭のサム・クックとジム・ブラウンがそれぞれ体験する差別。あれ程の成功を収めていてもそれからは逃れる事が出来ない様子を上手く描写している。特にジム・ブラウンへの差別は普段友好関係があっても踏み入れられない領域がある事をまざまざと見せつけられる。
一方でモーテルでの密室劇への移行するまでの間延び感は残念であり、密室劇での緊張感や黒人たちの間でもそれぞれ考え方が異なり、マルコムXの多少強引な論調は、これまでの関係を壊しかねない程パワフルなものであったけど、それだけ迫る危機を予想して焦っている感じも良く表現されていたかと。
最後の締めでサム・クックが仲間内でしか唄った事外出ないと『A Chage is Gonna Come』を過小するシーンは感動。マイアミの夜に本当にここ様な会話外出されたのか興味深く思ったものだね。
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