滝和也

ローラ殺人事件の滝和也のレビュー・感想・評価

ローラ殺人事件(1944年製作の映画)
3.6
癖が凄い…。

顔を散弾銃で撃たれた女性死体が発見される。 

オットー・プレミンジャー初期のサスペンス作品。この監督と言えば「バニーレイクは行方不明」だろう。ここ最近で急激に評価の高まったサイコスリラー。癖の強い俳優を癖のあるシナリオで作ったあのイメージ。この作品も同じく、登場人物が如何にもという感じだ。ヒロインの周りを囲む男性も女性も癖あり。根性のないヒモは婚約者の叔母と寝るし、まともそうな批評家は異常な嫉妬心を持つパトロン。刑事は話すときに何故か携帯ゲームしてるし、死んだ女に恋する?こいつも変だ。但し…。 

話が犯人探し、フーダニットの上会話劇がメインだから、前半は退屈。中盤にハッと目を覚まされるが、また停滞。ラストにまた目覚ました感じだ。
テンポとシナリオがつらいよ。ウトウトしてきた。明らかにバニーレイクには及ばない。ハラハラしない。あれと比べたらいけなかったし、期待値を上げ過ぎた。癖は凄いが料理しきれず、微妙な感じだ。

ヒロインのジーン・ティアニーは綺麗。救いかな。
滝和也

滝和也