グラビティボルト

ローラ殺人事件のグラビティボルトのレビュー・感想・評価

ローラ殺人事件(1944年製作の映画)
4.6
漸く観れた「行方不明」以外のプレミンジャー映画!面白かったよ!
冒頭刑事が一人部屋を歩く場面が若干の「盗み見」感に溢れてる事がクライマックスのスリルへの伏線になる辺り巧みで、それらのかっちりした要素と真逆な理屈抜きの不穏さを称えた「死んだ女」の絵が恐ろしい。
特に遺品を己の物にしようとする記者を捉える際に絶妙な画角で彼女の絵が映り込む事で死者の視線を演出することに成功してたり。
刑事が彼女のソファで眠ってしまって(被害者の家で寝るという暴挙!)からの寄り〜引きによる素晴らしいケレンや、
「行方不明」とも共通する心の時計が止まった犯人など全て豊か。面白い!