Kaorin

空はどこにあるのKaorinのレビュー・感想・評価

空はどこにある(2020年製作の映画)
4.0
ポスターに惹かれて見に行ったのだけど、まだお子さんのいない24歳の監督が、なぜ母親のピリピリした焦燥感をこんなにも切実に描けるんだろうと驚く。不器用な母娘を心配そうに見る西田尚美さんの表情に涙出てきて、ハッピーエンドを期待してハンカチを手にしていたら、最後にとてつもないものを見ることに。子役の子の表情…見たことないよ、あんな顔。浅田芭露(はろ)ちゃんと言うのね。
普通ならあそこで、よかったね、ってなるはずが、本当にほしいものはそれじゃない、というあのラスト。この子はどんな大人になるの?どんな母親になるの?
なんとも言えない後味。
全編、エンドロールまで、音楽は入らない。普段の私は、映画を見る時、どこか音楽に頼っていて、曲が入らないと気持ちが盛り上がらないのだけど、この映画は音楽のない緊張感がとても似合っていると思った。
短編映画はなかなか見られないけど、また機会があったら、もう一度見たい。
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