警察に匿名ダイヤルからとある密告が届く。それは東京、練馬で起きた殺人事件の犯人がホテル・コルテシア東京のマスカレード・ナイトに現れるという内容だった。
新田浩介含め警察らは再び、ホテルコルテシア東京で現場警備を担当する。
コンシェルジュへ配属となっていた山岸尚美は、日下部という男性客の依頼に対応していた。
それは大晦日という誰しもにとって特別な日のディナーに、店を貸し切って意中の相手にプロポーズをしたいという依頼だった。
さらに相手女性にはそのプロポーズを断りたいとの報告を受けて―――。
一方、フロントマンに扮する新田は氏原というホテルマンにフロント業務の一切を制限されてしまう。
犯人は偽名を使用すると予想した警察は、クレジットカード決済の際に予約名とクレジットカード名義の確認をしていた。
新田は、中根緑と名乗る予約客のクレジットカード名義が異なる苗字となっていることに気がつき、新垣に報告する―――。
原作読了済み。
あれほどの長編をよくここまでギュギュっと凝縮できたと驚いた。
まぎれもなく、脚本や演出の工夫の賜物だろう。
130分の尺に収めるため、同じカットの中に複数のエピソードを入れる演習が素晴らしかった。
むしろ原作未読であれば、少しテンポが早く感じるのではないだろうか。
何より、原作には出てこなかった中村アンさんと木村さんの冒頭ダンスシーン。
それが本当に美しく色気もあり、素敵だった。
アレだけで助演女優賞を差し上げたいくらい。
少し設定が異なった箇所があるので、ぜひ原作も手に取ってみてほしい。
