垂直落下式サミング

ウィジャ・シャーク 霊界サメ大戦の垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

3.5
死ぬほど浅瀬で拾った怪しげなウィジャ盤で降霊術をしたら、呪われたホホジロザメの幽霊「ウィジャシャーク」を召喚してしまう。次々と人間を襲い食らうウィジャシャークを倒すため霊媒師の元へ向かうが…。オカルト風味なモンスターパニック。
サメ映画製作にあたって必須となるのは水辺でのロケ撮影だが、本作は「人食い鮫の幽霊」という設定を採用することで、登場人物たちが住宅地にいながらにして海洋捕食者の驚異に立ち向かう姿を描くことで、予算的に取り回しの悪い水回りの撮影を最小限にとどめている。
ぼくが好きなのは、オープニングのオカルティックなドキドキ感。中世の木版画の海の怪物を背景にタイトルが撮し出されて、鮫に銛を突き立てている油絵がインサートされる。
最初のちょいぽちゃ系女子は「ゴート(羊)」と書かれた悪魔ティーシャツを着ていて、それを脱ぐとぷにったお腹と二の腕にはデモニックなタトゥーという罪深さ!いけにえ要因なのね。
女の子たちかわいかった。身体が適度にむちむちしてて、それでいて肌キレイでよきよきのよき。ビキニで歩くと贅肉がぷるぷる揺れて眼福。特に、メガネ女子が水着で彼氏かなんかの車を洗車するシーンで、謎に笑みがこぼれる。庭の散水ホースで水かけあう男女とか、しあわせの象徴じゃん!
犠牲になって食われて死後の世界に転生したおっさんも愛嬌がヤバイ。フレッシュミー!必殺技はオカルト殺法!ミスティックシールドをくらえ!
サメもかわいいんだよな。グラフィックじゃなくてパペットの合成映像が「がるるるる」って犬っころみたいに喉を鳴らしていて、ホントにかわいげだけで成り立ってらっしゃる。
ちなみに、オープニングの油絵は『ジュラシックシャーク』で窃盗団が湖に落とした絵画とおなじもの。このコプリー作「ワトソンと鮫」は実在する絵画で、サメの眼がガンギマっていることでお馴染み。
ONE PIECEのサメ魚人のアーロンがブチキレたとき、この絵の鮫とおなじ目になる。サメファンは教養として覚えておくといいかも。