Fourtwosixx

やむなきことのFourtwosixxのネタバレレビュー・内容・結末

やむなきこと(2020年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

森であれこれしていた男女が、ある組織の処刑現場に遭遇。男の方が、処刑をやめろと制止したところで被処刑者は逃亡。男も被処刑者も組織に追われるはめに。一方、女は姿を消した男を探すことに。

まず処刑現場を目撃されたなら目撃者となる男を口封じの為に追って殺害しようとするのは分かるが、処刑は失敗している。つまり、主に追うべき対象としては逃亡した被処刑者なはず。しかし、途中から組織が主に追っているのは、男にすり替わっているという筋の通らないところが、根本的にダメな映画。

そして、追われる男、追われる被処刑者、男を探す女という3つの視点が同時進行で描かれるべきだが、明らかに男が軸になってしまっていて、この3つの視点を描くバランスが猛烈に悪い。

とある場所で夕食をとるシーンからクライマックスとなるのだが、そこに至るまでがまわりくどくダラダラと長い。その間、コメディにしたいのか、シリアスにしたいのか、どちらにも振り切れない。笑えるシーンもなければ、緊張感もさしてない。ただ物事が進行するのを見せられるだけに近い。

極めつけは、エンドロール直前。恐らくコメディにしたかったような演出をここにぶつけてくるが、これが全く面白くない上に映画全体を台無しにするほど興ざめ。つまらないのでネタバレしていいと思うけど、死んだはずのキャストが出てきて踊るというどんずべりの締め。これは、もはや目も当てられない。

強いて言えばクライマックスの追いかけっこのシーンは、村から出られない、村に警察機能がない、逃げ場がないという面白さはあったが、特にオススメなしない駄映画。