nam

浅草キッドのnamのレビュー・感想・評価

浅草キッド(2021年製作の映画)
4.1
「知られざるたけしの下積み時代の師匠との絆の物語」

Filmarksオンライン試写にて。

劇場ひとり監督、大泉洋さん主演の組み合わせの「青天の霹靂」は好きな邦画の1つだったのでとても楽しみにしてました!

劇団ひとりさんもあるイベントでこの作品に関して、尊敬するたけさんや「浅草キッド」が好きで、次の作品を作るにもどうしてもこの作品が出てきてしまうので、それを昇華するためにもどうしても映画化したかったようです。7年前から脚本を用意して、色んな配給会社を提案するもようやく決まったのがNETFLIXだったようです。

そんな念願のひとりさんのこの時代や芸人、たけしさん、そしてその師匠の深見さんへよ憧れや愛が詰まった素晴らしい作品でした。

さらにさすがのNETFLIX資本で昭和40年代の浅草や劇場の再現度も高く、この時代を覗いてみたくなる魅力的な世界観でした。

自分が物心ついた時には既に売れっ子のたけしさんの下積み時代が知れ、その生き様で大いに影響を与えた伝説の浅草芸人深見千三郎さんの存在の大きさを強く感じました。
さらに劇場文化の衰退とテレビの台頭の転換期が2人を象徴しており、切なさや哀愁が堪らなかったです。

タップダンスのシーンとハイヒールのシーンがとても好きでした!

本作を観た後に実際のたけしさんのタップダンスのシーンや漫才の映像を観るとよりグッと来るものがありました。

柳楽さんの寄せつつもただのモノマネになりすぎない絶妙なバランスの演技が素晴らしかったです!大泉洋さんの深見師匠の強い面と弱い面の両方を演じ分けるさすがの演技幅に感服でした。

ストーリーは王道で、多くの人に観て欲しい素晴らしい作品でした!
nam

nam