このレビューはネタバレを含みます
しみじみ切ない。暖かい。
ビートたけしの波瀾万丈半生を描いた作品。
ビートたけしを中心に、フランス座や師匠の深見千三郎にもフォーカスを当てて描かれている。
売れない役者と売れる師匠、売れていく弟子と売れなくなっていく師匠。
業界では偉大な師匠も、場を変えればただの凡人で、目まぐるしく時代は変わっていく。
それでも間違いなく偉大でかっこいい師匠と可愛い可愛い弟子なんだな、思わせる関係性、そんな複雑な心境を演じ切る大泉洋と柳楽くん、脱帽の演技だった。
道は分かれど、教わってきたものは一生その人の中で生きていくんだなぁ。
タクシー代渡して「それ余ったらちゃんとタクシー代返しに来いよ。」って別れ文句が粋で好きだ。
劇団ひとりはラスト今と昔を交差させるワンカット表現が上手いなと思う。