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偽りの隣人 ある諜報員の告白のolnのレビュー・感想・評価

3.3
民主主義と共産主義
お隣さんに聞き耳を立てる

ガサガサ
知らないことは不安になる
グルグル
わからないことを不穏に思う

わかり合えれば当たり前のことがわかる
言葉で表現するのは難しいけれど
誰かの言葉でこの世界を変えないと

投げ捨てた腕時計
進む秒針
そろそろ食事の時間

いろいろあったけれど
すべて水に流そうよ





感想です。

”『7番房の奇跡』の監督最新作”と銘打たれて観ないわけにはいきませんから、それなりに期待して鑑賞していたんです。
房長を演じていたオ・ダルスは、ついに総裁にまで上り詰めました。相変わらずトップに立つ男のようです。オ・ダルスは良かったんですけどね。。この監督の悪い癖が引っかかりすぎました。

『7番房の奇跡』のときも、ちょっとクドイよねとは思っていたんです。でも、親子もので、「お前ら泣かす」と宣言しているに等しい内容でしたし、やればやるほど自体は悪化していく「もうやめてぇー」な内容だったのも、クドさを中和する要因だったのかもしれません。
本作では、このクドさを使って事態を好転させていくせいで、「くっそご都合やんけ」という感情が込み上げてきます。あいつ引き籠ってただけじゃんね。
泣いている方もいらっしゃいましたが、大変申し訳ないことに「はぁ?」という感情で心が埋め尽くされていました。

トイレットペーパーと新聞紙の対比とか、「共産主義者はクソまで真っ赤だ」とか、魚の鍋の暗喩とか、気が利いているところもあったし、中盤までのふふッと笑えるやり取りも良かったんですが、終盤の失速が気になる作品でした。