Kaji

偽りの隣人 ある諜報員の告白のKajiのレビュー・感想・評価

3.2
盗聴をしてるうちに、人物を知り肩入れする話は「愛の不時着」耳野郎や「マイディアミスター」、「善き人のためのソナタ」(めちゃいい映画です!)でも扱われていますが、監視社会の中で素性を明かさず助ける人で。
 盗聴、弾圧や諜報活動を描くので、暗くなりがちですが今作はコメディ要素もあり、「七番房の奇跡」の監督ということで陽性の作品でした。
重いテーマをエンタメ作に仕上げるのがうまい。


その人が盗聴でターゲットの人物に触れていく中で「正しさ」が変化する姿を描くわけですが、今作は韓国が軍事独裁から民主化に向かった80年代を舞台に作られて、金大中がモデルかなと思います。


テーマは「真の愛国心」とは、と濃いめでしたが、ドタバタとしてて、コメディ演技がうまい俳優ばかりなのでテンポが良くて、泣かせどころやハラハラするところも作ってあります。しかも展開がシームレス。
私的にはヨムヘランのお手伝いさんが急に帰ってきて捏造証拠を置きに行ったチーム員といたちごっこするところが、まるで50年代のアメリカ映画みたいで好きでした。チョヒョンチョルとキムビョンチョル、ヨムヘラン、好き。うますぎる。

みんな大好きチョンウはシリアスもコメディもステキですね。ニコって笑うだけでシーンが平和になる。。

まぁ、けど、全体的にできすぎかな。ははは。
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