たにたに

チェリーのたにたにのネタバレレビュー・内容・結末

チェリー(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

🔸指輪の血が取れねぇ

🔸薬物依存性

🔸内臓押し込む

🔸I have a gun.

▪️感想▪️
トムホランド演じるウォーカーは女の子エミリーにフラれたショックで志願兵として戦地へ赴くことを決めるも、その女の子は彼の元に結局戻ってくる。2年間待って欲しいと約束し、戦地で起こる度重なる悲惨な現状と、目の前で死んでいく友人に耐え抜く日々。そして生きて帰ってきた彼は、エミリーと暮らすこととなるが、夜な夜なうなされる。
彼はPTSDだった。その不安を抑えるために、薬物に手を出すようになり、その様子に同じくストレスを抱えるエミリーも薬物漬けとなる。
金も尽きてきた彼はついに犯罪に手を染め、銀行強盗を繰り返す。



暗い!とにかく暗い!
章立てにして、ウォーカーの墜ちていく様を描いている。
はじめの何章かはウォーカー自身が客観的に物事を把握するすることができていて、説明過多と思えるほどナレーションがはいる。心情が心の声ばかりで、正直鬱陶しいのだが、それも薬物を始めるようになるとなくなっていく。その辺りは薬物依存のリアルさを追求してのことだろう。

戦争のシーンは、観てる我々も目を伏せたくなるような場面もある。ウォーカー自身が病んでしまうその理由を感じざるを得ない。

彼の支えとなるはずのエミリーは、その役割をうまく見出すことができなかった。
薬物に依存することによって、彼との境遇を共にする最悪なパターンとなってしまった。あの時、カナダに行くなんて言わなければ。。と自分に責任を感じてしまってる彼女は、ウォーカーに人生を狂わされたと言っても過言ではない。

ウォーカーの銀行強盗の仕方には、若さが垣間見える。大きな声を出すわけでなく、銃を持っていることを静かに伝え、騒ぐことなく金を奪い取る。その手口に、受付の女性には強気な者もおり、ウォーカーの若さをたしなめているようにも見えた。
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