チャドウィック・ボーズマンにレヴィーが憑依していてあまりにも魂が揺さぶられてしまい完全にblown away、コロナの影響もあって演劇をしばらく観れてない分、画面越しなのに直接演者を観てるような熱量が伝わってくる、こんな気分を味わうのが久しぶりで「ああこの感覚…！」
と思ったら原作は戯曲なんですね。この1年オンライン配信してくれる演劇も多かったけど、この作品は映画として撮る前提で構成し直されてるから没入感もある。
見始めた前半はマ・レイニーの厚かましさにウザァ…となっていたものの、内容が飲み込めてくるうちに何故彼女がこのような態度なのか、何故白人たちが彼女の言いなりになっているのか、そして結局のところ白人が全てを搾取していく様に、レヴィー同様、扉を開けた先の行き止まりを感じて絶望してしまった。
ところでチャドウィックをはじめ全員の喋るアクセントや間、抑揚、この作品の全て、特にバックバンド4人の会話が一つのブルースとして成り立っているので、吹き替えで見るくらいならもし英語が分からなくても原語のまま音を感じ取った方が良いです。
