いつもの暗い感じの綾野剛。成田凌は喋り方に癖があるのに、ファッションと演技次第でどんな役柄にも变化する役者だなぁ、面白い。
人のトラウマが可視化され、だからこそ人に付け込んだり、人を癒やしたり出来るって設定は面白かった。それに、人と関わることで主人公が感情を取り戻していく、しかし代わりに相手の痛みを自分が請け負うというプロセスは、「ちゃんと人間と関わるとは、こういう事だ」と言っているようで上手いなあと唸らされた。
でもいくら脳機能が発達して観察眼が上がったとはいえ、人のトラウマや深層心理がそんな風に見えるのはムリだろ、とも思う。作中で「全部貴方の妄想という可能性もありますよ」との言葉があったけれど。主人公の妄想にしては的を得すぎているし、妄想じゃないとすると、主人公の行為は最悪の一言に尽きる。
それと後半は、個人的には何となく失速した気分になった。謎の解明、相棒との衝突、要素はちゃんと詰まってるのに何故だろう。漫画を読んで見ればいいのか。