フィンランド北部の村にある食堂へ、上海から料理人であるチェン親子が訪ねて来るが…。
ひょんな事からこの食堂で料理を作る事になるチェンの、包丁で食材を切る音の響きがたまらなく心地よい。
食文化の違いはあるものの、料理は人と人を繋げる大切な役割を果たしている。
チェンの姿から刺激を受け、食堂を経営するシルカのフィンランド気質と、中華料理の融合がまた素敵だ。
料理には様々な思い出を巡らす役割があったり、作って食べるだけではなく、提供することによって何でもない日常を過ごす人々に癒しを与える事までできるなくてはならないもの。
食べる人の事をそれぞれ考えて調理する事も大切なんだと気付かせてくれた。
フィンランドののどかな自然や風景がとても素敵だし、食事によって、誰かに感謝しながら毎日を過ごす有り難さを感じられたり、日常のささやかな幸せが描かれたこの作品はとても素敵だった。
