新生活をスタートさせる娘とその父のひと時。
すごく仲良いという感じもないが、嫌いというわけでもない、18〜20歳あたりのよくある親子関係。特別なことは起きないんだけど、とにかくとにかく全ショットが素晴らしく美しくてそれだけで泣ける。
オープニングのロングショットでまずこれは好きなやつだと確信した。エリック・ロメールやブラック・ギヨームあたりの空気感。日常音がよく聞こえてくる。パトカー、教会、車、鳥…。ナチュラルで暖かい光。何か劇的なことが起こるわけではないけど、このささやかさを愛したくなる、まさにこの物語に相応しい演出だ…。
エンディングもロングショットで終わる。
撮影のことよく分からないんですが、あれは全員エキストラなのかな?ヌーヴェルヴァーグだったら完全に盗撮で補っているところだよね。
myFFFはこういう優しく暖かくなれる短編がポンと出てくるから最高。
まだ今年分は片手で数えられるほどしか見てないけど、こちら本当に素晴らしい作品です。
この監督の今後の作品大期待です。どタイプ。