アルジェリア戦争をテーマにした映画を作るために、主人公が戦争経験者の祖父に取材を試みる話。
映画そのもののタッチは粗めなのに、戦争を描いた映画の中の映画のタッチはカートゥンネットワークみたいなコミカルにデフォルメされているものだったのが興味深い。
映画を作るために祖父から話を聞いていたはずなのに、いつのまにか手段と目的が逆転してしまっていたり、作り手の心境の変化みたいなものも感じられた。
戦争に良い思い出なんてない。
仲間との狩りやパーティー等、他愛のない話では饒舌に話す祖父が、戦争のこととなると頑なに口を噤むのがそれを表しているようだった。
しかし誰かが語り継いでいくことで人々は当時の状況を知り、二度と繰り返してはいけないと思える。
過去の過ちから目を背けずに平和な未来を実現するために、こういう人たちの話が聞けることを大事にしていかなければいけないと思った。