2021年。スーパー戦隊ショートムービーまつり2本目。波乱万丈の果てに仲間になったと思ったらすぐに戦死するというすごいキャラクターであったナダとリュウソウジャーたちの交流を描く20分。
本作は作中で死んだキャラクターのドラマの掘り下げであると同時に、もうひとつの側面もある。リュウソウジャーのサポートメンバーだったういちゃん(金城茉奈)、体を悪くし放送の途中から出番が減り、終盤カムバックしたが昨年の末、亡くなっている。追悼の字幕でもわかる通り、これはいなくなってしまったキャラの物語でありつつ、いなくなってしまったキャストへの献花なのだ。ただ我々は忘れてはならない。リュウソウジャーの世界では、魂は不滅である。
変身はレッドだけで景気のよい戦闘はない。しかし敵になった女性が尋常一様でなく動けるしキャストも根性を見せてくれるのでアクションは充実している。何より「ナダが仲間になった翌週、なんでいきなりみんなして卓球やってんの?」という謎への答えが用意されてい……いや無理矢理すぎるだろ!! しかしこの有無を言わさぬ感じ、これこそリュウソウイズムではなかったか。補完的ファンムービーではあるが、観てよかった。