―世の中には二種類の人間がいる
人を殺したい人間と、
どうしても人殺しを阻止したい人間だ―
【あらすじ】
抜群の画力を持つ漫画家の山城。彼の欠点は、読者を引き込むキャラクターが産み出せないという点だった。一家殺人事件の現場と犯人の顔を目撃した山城は、事件をモデルに描いた漫画「34」を大ヒットさせる。しかし、漫画の中で起きた殺人事件が実際に起こり始めてしまった―――
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殺人犯を見てしまったことを隠し、その姿を漫画に描いてしまう山城。実際に出会ってとても後悔する様、その菅田将暉の演技にすごく人間味とリアリティを感じた。
小栗旬はいつもどおり小栗旬全開だけれど、闇深くないまっすぐな小栗旬を見れた。笑
Fukaseは初の演技と思わせない怪演ぶりだけれども、ぴったりな配役だと納得。
描いた漫画が事件として起きてしまう、わかっていても止められないというわかりやすい設定。ある程度、次の展開が予想できてしまうストーリーであるものの、テンポが早いので頭のなかでの予想する展開が完成する前に次へ次へと進んでいくのも良かった。
サイコスリラー映画やスプラッタ映画を楽しもうとする人間の心理ってのは多くの人間のなかにはあって、
実際に人を殺すのも漫画で人を殺すのも同じじゃないかという両角の言葉や山城の行動から、誰しもそういう欲求の片鱗を持っていることを伝えられた気がした。