おれにはこれしかないからね
万年負け続けのボクサー・瓜田
日本タイトルに手が届きそうなボクサー・小川
ボクシングやってる風を目指す楢崎
それぞれの事情を抱え、それぞれに苦悩し、それぞれの道をひた走る。
始めたことは後悔していない
後悔してないよ
でも、、「でも」じゃない
今日も青コーナーを背に拳を合わす
感想です。
ウリちゃんめっちゃいい奴で、なんでもいいから報われてよぉ〜と思いながら鑑賞できました。愚直なのに、全然芽が出なくて、でも相手のことはよく分析できる。もうね、会長と一緒にジム経営してあげて!会長は絶対おばちゃん達の相手できないから!
小川もいいやつなので応援してたんですが、千佳ちゃんの気持ちにさせられるアクシデントが起こり、あぁぁあ判るけどぉー、判るけどやめときなってぇ〜という展開へ。千佳ちゃん今後苦労するんだろうな。。
どうやらボクシングあるあるが詰め込まれているそうで、小川がロープからズルっとなるのは、アクシデントではなく演出だそうです。まぁ、確かにプロレスとかでもちょこちょこ見る光景です笑
そんな小ネタを挟みつつ、小川が霧の中へ走り去っていくシーンには胸が締め付けられました。
そして、完全にネタキャラだと思っていた楢崎。完全にしてやられました。
ジムの嫌なやつとの顛末も最高ですし、比嘉討伐戦もアツいし、敵討ちの前の小さな復讐シーンも印象深いです。モデルくんの「び、、美容?」という絞り出した返しも好きです。
吉田恵輔監督が、ずっとボクシングをやっているというだけあって、他のボクシング映画よりも、スパーリングのシーンが印象的に記憶に残っています。
脳に障害が出た場合の後遺症を、決して軽く描かないあたりにも拘りが垣間見えました。