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BLUE/ブルーのshinefilmのレビュー・感想・評価

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)
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凄く良かった。ボクシング題材の日本映画は正直、飽食気味で気になりつつも敬遠していたのだけど、見逃さなくて良かった。30年ボクシングに携わってきた監督自身が見てきた、報われなかった全てのボクサー達に贈る花束のような作品にしたいと言っていたけど、チャンピオンやメダリスト達が栄光に輝く裏側で同じように血の滲む努力をしてきた人達の報われなかった時間を、日々を、決して華々しく誇張することなく描く。監督の誠実なボクシング描写もさることながら俳優が皆素晴らしかった。有名無名・役の大小問わず俳優の魅力を引き出し仕掛ける面白さとやさしい眼差しが今まで以上に結実していて、BLUEというタイトルの意味を実感するとき、自分もまたそうなのだと背中に手を当てられた思いになった。
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