taka

SLEEP マックス・リヒターからの招待状のtakaのレビュー・感想・評価

4.5
心地良いから眠くなる
眠いけどもっと聴いていたい

こんな夢見心地を行ったり来たりする幸福感はこのコンサートを体験した人しかわからないだろう


映画「メッセージ」のOP、ED等で知られる作曲家マックスリヒターによる睡眠がテーマのコンサートドキュメンタリー


LAグランドパークで行われた野外コンサート
全部で31章204曲 8時間24分(サブスクにもあります)
曲構成、周波数特性は睡眠サイクルに則り脳科学に裏打ちされたもの

基本は柔らかな鍵盤と低周波超低音のベース音で構成され緩やかに変化していく
各種生楽器や女性声楽家らも休憩を挟みつつ出番に備えている

コンサート中は何をしても良く、ヨガや太極拳を始める者、パソコンで仕事をする者、イチャつき始める者と反応も様々

チケットの値段はわからないが、早めに寝てしまっても多分大丈夫
超低音や浮遊感あるドローン音の洪水を浴びれば、全身が音に包まれて至福の時を味わえるはず



今思えば自分の音楽探求は、心地良い睡眠導入のための音楽探しの側面も大きかったかもしれない

イーノのアンビエントシリーズに始まり、インド古典音楽、The KLFの「Chill Out」、ヘヴィギタードローンのEarth「Earth 2」、Terry Riley、Eliane Radigue、Tim Hecker、Rafael Toralらの現代音楽やエレクトロニカ勢の作品は普段聴きや睡眠導入としても大変素晴らしいもの



8時間後、ビルの間に陽光が差し始め、女性の透き通る発声と共に感動的な目覚めの時を迎える


日本での公演も企画されていたというが場所などの問題で実現出来なかったとか

このコンサートは極上の音と眠りをプロデュースしてくれるが、自分で工夫すればいくらでも良い眠りは得られるだろう
好きな音楽をリラックスした状態で聴く
それが最良と思う




鑑賞日はちょうど去年のこの日でした笑

他のユーザーの感想・評価

Seaslug

Seaslugの感想・評価

5.0
今まで見た映画の中で一番刺激的な体験だった。
ドキュメントなので他の映画と比べるのは違うと思うがTop3に入る映画体験であったことは間違いない。
TagTak

TagTakの感想・評価

2.5
フルバージョン(8時間)を聴いた身としては、よくあるメイキング・ドキュメンタリーの域を出ず物足りない。
ただ、映画館の音響でリヒターの曲を堪能できたから+0.5。
pipico

pipicoの感想・評価

4.7
"眠りのための音楽"

今までで最も不思議な感覚の経験。
演奏部分と、ドキュメンタリー部分が交互になっているので、夢見心地になっては目覚め、また夢の中へ、、の繰り返し。
映画中に寝るなんてご法度のはずが、気持ちよく"Sleep"の世界へ誘い込まれてしまいました。
90分なんて優に超えて何時間も夢の中にいたような感覚に。
慣れない土地での初めての1人映画鑑賞、この1日が非日常で綺麗な記憶になりました。
appleple

applepleの感想・評価

4.2
日本でも数年前開催のアナウンスがあったと記憶しているが、プログラム変更の為か実現されなかったよう。
私も8時間?!と驚きチケットすら取らなかったが。
このドキュメンタリーを観た後では、参加したくてたまらなくなった。

一体どんな眠りなのか、インスピレーションを得られるのか、体感してみたい。

リヒターの非常に真摯に音楽に取り組む姿にも感激した。
まつこ

まつこの感想・評価

2.5
ちょっといいヘッドホンで聴いた分低音が心地よい。追体験を期待していたのだけどそこまでだったのが残念。ドキュメンタリーとしても退屈…いつも最後まで聴かないから流してみようと思う。試みは面白いからマックスリヒターでなくても睡眠コンサートなどがあれば参加してみたいなぁ。
フェル

フェルの感想・評価

4.0
アントワープ大聖堂でのコンサートに参加できた人が死ぬほど羨ましい
日本の寺院でもやってくれないかな😑
SpotifyでSleepのアルバムを聴きながら眠りにつくのが至福のひとときです
ライブの追体験が出来る映画というよりも、夫婦のドキュメンタリーがメインの映画だった。こういうのは映画で観るんじゃなくて本物を体験してみたい。食えない時代を通り過ぎてこういうライブが実現できるようになったっていうのは、音楽やってる人にとっては希望だろうなあと思った。

「自分が聴きたい音楽を作るんだ」っていう言葉が印象に残った。すべての創作の原点はそういうことかもな…マックス・リヒターのことはよく知らなかったけれど、音楽を手がけた映画一覧見たらアリ・フォルマンの映画を結構やっていたので知らずに聴いてた。
今年この映画を観てから、マックス・リヒターの「sleep」を聴きながら眠りに落ちることに喜びを見出している。

心地よい音楽を聴きながら、大観衆が一夜を明かす異色のコンサート。そしてそこに込められたマックス・リヒターの思いと制作秘話。深い感動の波が押し寄せる。
 至上のまどろみ体験。
 マックス・リヒターの8時間に及ぶコンサート『SLEEP』が出来上がるまでと公演の様子についてまとめられた作品。
 まず音楽と睡眠の融合に着目するところが斬新だし、マックス・リヒターの曲はいつも語りかけてくる感覚があって大好きなのだけど、今回の『SLEEP』はその引力がより強固になっている気がした。ドキュメンタリーのようでありつつも、自身もコンサートに参加している感覚で、いつの間にか瞑想状態に入っていた。癒やし効果抜群の時間を提供してくれる。
akkkaman

akkkamanの感想・評価

4.2

このレビューはネタバレを含みます

人間は完璧じゃない。その中で最善を尽くすのが、人生の本質でしょう?

眠りとは?
夢をみるとどうなる?
もし夢の世界で天国に行き、美しい花を摘むことができたら?
目を覚ましたとき、花はあなたの手のなかにありますか?
その後は?
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