ちろる

バズ・ライトイヤーのちろるのレビュー・感想・評価

バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)
3.5
『トイ・ストーリー』シリーズに登場する、おもちゃのバズ・ライトイヤーのルーツをたどるアニメ。
ということで、『トイストーリー』を意識するとまったく関係のない物語なので少しだけ肩透かし。

唯一の繋がりとしては少年アンディがバズをかなり気に入ったのは、勇敢なスペースレンジャーである彼のこの映画を見て、アンディがハマったということなのだが、申し訳ないのだがそこまでハマった映画だとは思えない。

メインのキャラクターは、相棒であり上司でもある、同性婚する“アリーシャ”と、その孫で、バズに憧れる駆け出しの“イジー”
仮釈放中の銃器マニア、おばあちゃん“ダービー”、そしてドジで天然ボケなおっさん“モー”
ネコ型ロボットの“ソックス”更にはトイストーリー2に出てきた悪役ザーグも登場。
このらアリーシャの同性愛の描写が問題となり、中国や中近東で、本作は公開中止になったというからなんかややこしいことになってしまったピクサー作品でもある。
2022年なのに、なんでしょうね?
この今風な多様性を誇示する本作に意見する人も多々いたようだが、私はやっぱりこうして敢えて多様性を意識したピクサーに共感したいし、こういうものが国境の隔たりなく認められるべきだと思う。
子ども向けだからこそ自然にそう言った設定にすることに意義があるのではないのかと思う。

ストーリーに関しては全体的に残念、そして少し退屈。
観る前は、子供にわかりやすい単純明快で痛快なストーリーで、正義のヒーローのバズがどんちゃん活躍してくれる。そう予測してワクワクしながら映画館に足を運ぶ人が多いはず。
しかし蓋を開けてみたら、ミスや苦悩しまくるバズ、ヘッポコすぎる仲間の3人。なぜか自己評価は高く変な自信があるけどまわりに迷惑をかけまくるバズはヒーローとは言い難く、結局ネコ型ロボットいなきゃ助からなかったんじゃんっていうツッコミで終わる肩透かしなストーリー。
脚本も演出も、子供が楽しめるようなものではなく、結局ターゲットはどこだった??
とツッコミ入れたくなる内容であったのは残念。

トイストーリーでのバズが魅力的だっただけに、本物?のバズはこんなだったのかとガッカリしたのは私だけではないはずです。
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