つかれぐま

バズ・ライトイヤーのつかれぐまのレビュー・感想・評価

バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)
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【ピクサー大丈夫?】

ピクサー作品といえば脚本に定評がある。複数のストーリーラインが流れ、その表裏関係が終盤に逆転したり、ラインは一本でも、子供の視点と大人の視点とで見え方が変わったり。そういう技巧がピクサーの素晴らしさだった。

だが、本作の脚本は平坦でしかない。
ピクサーらしからぬそれに失望した。子供も大人も楽しめるどころか、誰に向けて作っているのかがブレブレ。冒頭で「子供向け」宣言をしておきながら(子供には理解不能な)相対性理論だ、同性カップルだと持ち出して、そこまでして先進的企業と思われたいのかな。ディズニーは。

どうでもいいポストクレジットでお茶を濁すのならば、『LEGOムービー』のようなメタ視点で終わった方が良かったと思う。難しい着地になるけど、そういうことをやって賞賛されてきたのがピクサーじゃないかと。

吹替声優に違和感なく、我々の知るバズライトイヤーと同一人物の感あり。そこは良かった。