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モーリタニアン 黒塗りの記録のjumoのレビュー・感想・評価

4.1
信仰と法の映画
スラヒが理不尽な仕打ちに耐えられたのはコーランの教えがあったから、というのが驚き
たびたび「私は神を信じるという心があって良かった!」的な発言を耳にすることはあれど、無宗教な身からするといまいちピンと来ない
しかしゴリゴリ軍人のスチュアートが、友人の死の報復に目が眩んでいる中でも、真実を追求することができたのは神の存在のおかげなのだと言うんだから、少なくともアンガーマネジメントには有効なのかな、神って。すごい
後半の裁判のシーン、"許し"と"自由"が同じ言葉ってのもすごい


隠蔽されたアメリカの恥部を見てるつもりが、どんな状況でも発揮されるモハメドゥウルドスラヒという男の聡明さ、底なしの優しさに殴られた。エンドロールのあの笑顔とかさ…
この映画とクーリエの2本立てて上映されたことから、「ギンレイホール春のベネ祭りや〜〜!」みたいな浮ついた気持ちで鑑賞するも、本当にこんな聖人みたいな人間いるんか?、とひとまず帰りに原作本買って読んだよね
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