mikoyan358

ベレニスのmikoyan358のレビュー・感想・評価

ベレニス(1954年製作の映画)
2.0
敬愛するエリック・ロメールの最初期の短編作品を時系列順に鑑賞。まだ後世の起伏が少ない明るいフランスの平原のような空気感と会話の積み重ねという作風とは全く異なり、エドガー・アラン・ポーの原作を用いたひたすら憂鬱な男の物語。ただただ男の妄想が気持ち悪い上に生理的に逆なでしてくるような場面もあり、たった15分という短い時間ながら真正面から観るのにはなかなか骨が折れる。しかもその中心にいるのが若かりし頃のロメール本人というのがまた衝撃。正直また観たいと思う類のものではないが、こういう時代もあったからこそ後世のロメールが形作られた、と思うと必要な過程だったのかも。
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