horahuki

TUBE チューブ 死の脱出のhorahukiのレビュー・感想・評価

TUBE チューブ 死の脱出(2020年製作の映画)
3.3
再誕のための試練!

未体験ゾーン2022公開作。連続殺人鬼に襲われて意識を失い、目を覚ますと延々に続く巨大な配管の中にいた😱至るところに殺人トラップが仕掛けられた配管の中を無事に脱出することができるのか?…っていう『CUBE』的なソリッドシチュホラー。邦題が『CUBE』を意識しすぎなのが笑える!😂

ほぼほぼ登場人物は1人だけでずっと配管の中を四つん這いで移動しているだけ。それで90分持たせているのが凄い。『CUBE』とまでは行かないけれど、水だったり火だったりの即死トラップが次々に現れ、ゾンビ的なモンスターが襲ってきたり、クトゥルフ感、生々しいグロテスクな死体や『SAW』のような痛みと生を天秤にかけるトラップがあったりとアイデアはそれなりに豊富だった気がする。

そしてそれ以上に、本家『CUBE』では退屈だったカメラの位置取りと構図に本作では気を遣っていて、そのために観客の飽きが来るまでの猶予を少しずつ先延ばしにすることに成功してたように思う。同じくソリッドシチュな監督の前作『ホスティル』は過去回想連打で尺稼ぎをしていたせいでスリルに都度都度急ブレーキがかかってしまっていたけれど、本作は回想を最低限に留めている。それでも、そもそもスリルを演出するのが苦手なのか、せっかくばら撒いたスリルブースターを打ち切り漫画レベルで雑回収していくのはどうかとは思った😅

そして『ホスティル』と同様に、ソリッドシチュを精神的な寓話(ほぼ煉獄)として利用しているだけに留まらず、主題をそのまんま流用しているところを考えると監督が喪失による孤独と痛み、再誕に向けた心的な変容に並々ならぬ何かを持っているんだろうなって思った。冒頭、主人公の顔面上からの接写を途中で一回挟みつつクライマックスで再度反復するあたりにも、その変遷を強烈に印象付けている。重荷が力になる…とか色味の変化含めて各モチーフにもしっかり意図を持たせてたし。

そんで、あのクトゥルフ的なのは恐らく娘ちゃんだろうね。そう考えると『ココディ・ココダ』とかなり近いお話のような気がする。あんまり面白くはなかったけど…😅