彼女には試練が与えられた
『CUBE』『SAW』系統が好きな人には堪らないパズル・スリラー。
同監督の『HOSTILE』はモンスターホラーに見せかけたラブストーリー(劇場用ポスターは死ぬほどネタバレしてるけど)という変わった映画だったけど、最後まで観たらやっぱり作家性の強い監督さんだなと納得。
トラップの張り巡らされたチューブ…だけに終わらず、かつて自分を捕らえた危険な男と遭遇、監視するエイリアン(？)、迫り来るゾンビ(？)、とB級らしいゴッタ煮具合だが、確かに主人公の精神世界とリンクしているのが面白い。一部のステージは子宮を思わす構造で、子供を失った母でもある主人公をそこに踏み入れさせる事にも意味はあるようだし。
明らかに観る人を選ぶけど、閉所恐怖症の人を嫌でも縮み込ませる緊張感は抜群だし、居心地の悪さ良さが共存した奇妙な感覚は寝つきの悪い時に見る夢と似てる。
そしてこの感じ、意外と嫌いではない。
