中村佳穂の壮大なMVとして鑑賞すると、これは中々かもしれない。田舎の情景だったりオーケストラによる音楽だったりは、夏休みに観たいアニメのそれである。要素は満遍なく。ストーリーは微妙で何を表現したいのかよくわからず、繋ぎ合わせの自己満足にもみえてしまう。色んな作品を参考にしまくっていて、ここまでくるとオマージュと言っていいのかわからない。そもそも自分の過去作品の延長みたいな作品なので目新しさはない。そこらへんは細田守監督の限界なのかもしれない。ただ、監督のえぐい女性観が露呈した前作に比べ、単純でシンプルなエンターテイメントを作ったことが良かったとおもう。でも、ほんとに中村佳穂の歌に頼りすぎかも。
