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竜とそばかすの姫のmichikoのレビュー・感想・評価

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
2.0
ディズニーにどこまで話を通したんだろう。そう思う程、『美女と野獣』をオマージュしたシーンやモチーフが多い。
ただ『美女と野獣』の様なシンプルな恋愛映画では無い為、同じ様な舞踏シーンでも純粋には楽しめない。それはテーマの複雑さというか、悪く言うと何が描きたいのか分かりづらさも生んでいる。勿論ストーリーラインは傷心の少女の成長物語なのではあるが、そこにネットリテラシーや同調圧力、ネットの相互監視警察、父子家庭、児童虐待など多くの問題を揃えており、テーマは何なのか?と問われるとコレだという一番がよく分からない。

また、仮想空間Uの描き方もまだまだ足りないと思う。『サマーウォーズ』のOZとは違い、生活感が無く、行政などのサービスがあるわけでも無く、やる事は音楽ライブか武道場でのバトルか。ルールが明確に示されているわけでは無く、色々と突っ込み所がある。

映像や音楽はもう素晴らしく、映画館で観る方がその圧倒的な世界を楽しめる。が、シナリオはもう少し視聴者の気持ちをあげてくれる様な展開が欲しかった。
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