めしいらず

竜とそばかすの姫のめしいらずのネタバレレビュー・内容・結末

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
2.1

このレビューはネタバレを含みます

細田版「美女と野獣」。これは自身の作品への批評や感想への苛立ちだろうか。創作者(発信者)に付いて回る他人からの評価(反応)。人は好き勝手に言う。色眼鏡で見る。作者の考えをまるで知り合いのことのように語る。自分の正しいと思うことが、他人にとっても正しくて当然だと思ってしまいやすい。その正しさで他人を量り攻撃してしまうこともある。だから本人に誹謗中傷している自覚はない。ただ相手を正してあげているくらいのつもりなのではないか。SNSによって距離が近くなった分だけ目につきやすい面はあるだろう。個々人の批評感想と誹謗中傷の線引きは難しい。受け取り手によっても差があるから尚更にそう。それに聞きたくないことほど聞こえてきやすく気にかかってしまうもの。見当違いなことで批判されれば腹も立つだろう。でも創作者はそれを甘受しなければならない。自身でのり超えなければならない。そして左右されてはいけない。人目に触れることで作品は初めて作品たり得る。賛否があるのは作品が健全に人目に触れている証拠。創作者にとって何よりも辛いのは誰からも見向きもされないことなのだと思う。何となく細田監督は自作への批判を気にしている感じがした。劇中の”ネットの意見”の描き方にトゲがある。
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