柊

1秒先の彼女の柊のレビュー・感想・評価

1秒先の彼女(2020年製作の映画)
3.8
とにかく可愛らしい作品。台湾映画にかかると一応SFファンタジーもこんなにチープでポップになる。SFなのにお金かけてない。それでも充分に夢を見させてもらいました。

前半と後半で視点が変わるので同じストーリーを2つの方向から描き、付箋回収もバッチリ。
特に後半部分の幼い頃のエピソードは秀逸。

最初に恋もどきに落ちるダンスインストラクターみたいなキャラは明らかに胡散臭い。騙す目的で近づいたのは観てるこちら側には明白。でも初めての恋に浮かれ調子な様子はそれはそれで面白い。とにかくせっかちだから動きも早回しか?と言うくらいコミカルでほんと可愛らしい。
郵便局のマドンナはもちろん可愛いけれど、シャオチーだって、十分可愛い。特に写真館に飾られた写真はとても美しい。
今子役で頭一つ抜けでた稲垣くるみちゃんが大きくなったらこんな風になりそうだなって思って観ていた。

牡蠣の養殖もお国が違えば随分風景が違うんだなぁと思いつつ、海辺の砂浜があまりに綺麗じゃないのもなんかリアル。でももう少し漂流物の無い砂浜が良かったかな。でもバスが海の中道みたいな所を走るシーンは、そのまま「千と千尋の神隠し」の世界に迷い込んだか?みたいに思えた。とても印象的なシーン。
私はこの作品好きです。
柊