truth 〜姦しき弔いの果て〜に投稿された感想・評価 - 6ページ目

「truth 〜姦しき弔いの果て〜」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

或る男(#佐藤二朗(写真・声))が事故で死んだ。
葬儀の日の夜、彼のアトリエに喪服姿の三人の女性が現れる

彼を好きだった三人の女性
元ヤンシングルマザーの栗林マロン(#福宮あやの)
美貌の受付嬢真弓(#広山詞葉)
セレブな医師さな(#河野知美)
は、それぞれ、3年前から彼と交際をしていた
そして、女性三人によるマウント合戦が始まる
果たして、その結末は…

出演者は三人のみで、男のアトリエのワンシチュエーション

しかし、三人の女優さんの、71分フルスロットルで飽きさせない展開

コロナ禍で少人数で演じるは必要性から生まれた傑作

テーマは、精子バンク
監督案の精子ロシアンルーレットを映像化するために脚本が組まれたとのこと

タイトルの truth と登場人物の名前の関係は面白かった
真(まこと)、真弓、真論(まろん)、真(さな)

キャスデングの妙というか、
当て書きされたようなハマリ具合

舞台挨拶で話されていた三人の配役を変えたものも面白そうでみてみたい

アップリンクの舞台挨拶には、主演の三人の他に、脚本の #三浦有為子 さんも加わり女性四人によるトーク

監督抜きであったこともあったのか
タイトルの『姦しき』に違わぬ盛り上がりでした
砂場

砂場の感想・評価

4.8
大いに笑いつつもよく考えると深いテーマがここにある
ネタバレあらすじはコメント欄に

うちの奥さんが三人姉妹であり、実家で集まると三姉妹のパワーに男どもは圧倒されるしかないのだった。
まさに女を三つ書いて姦しいという通り女三人というシチュエーションは怖くもありつつ、何か起きるというワクワク感がある
女三人でピリピリの神経戦というとベルイマンのカラー1作目にして大傑作『叫びとささやき』がありとにかく尋常ではないことが起きるに違いないと期待して見に行った。

結論的には想像を遥かに超える面白さ!

感想を書き留めておこう。(一部ネタに触れているので未見の方はご注意)まず全体のルックが低予算自主映画とは思えないゴージャス感があり、この辺は堤監督と撮影監督のキャリアからくる力量だろう。
この映画にはゴージャス感は必要だと思う。ワンシチュエーションのオール室内劇なので映像がチープだとなかなか厳しいものがあるが本作は映画としての佇まいの質が高かった。
まず冒頭目に入ってくる舞台となるアトリエの造詣が良かった。黒沢清の映画に出てきそうなシンプルで不気味な空間、そこで一人称のマロンの独白から始まる。すぐ畳み掛けるように二人の女が登場、それぞれ同じ男と
3年付き合っていたことが判明する。
旅行先の写真も三人がそれぞれ同じ構図に収まっており、ここはかなり場内でも笑いが出ていた。
絵や音楽が趣味のセレブ御曹司ということなので西島秀俊みたいな人が
男なのかと思っていたら佐藤二朗が写真で登場してその思い込みとの落差に笑いつつも衝撃を受けた。
またこの佐藤二朗の表情が普通のおっさん過ぎて絵や音楽が趣味のセレブ御曹司には全く見えないw
海外でもここで笑いが出たということなので、グローバルに笑いをとれるおっさん顔だ。

もうこの時点でやばい空気が充満している。うちの奥さんの三姉妹もそうだが、女三人は往々にして2対1のヘゲモニー争いになることが多い。組み合わせは都度変化する。
本作も最初はさなが一人超然とクールであり全体をコントロール、マロンがそれに説得されて真弓が孤立。
このままさなが上から精神的に支配する長女のようなポジションなのかな、、、と思いきや突然の豹変。奇声を発し喪服で床を這いつくばる様は貞子のようなホラーを思わせ、ここで爆笑してしまった。
この辺りからはマロンと真弓が連帯し、さなが謎の女になってくる。
巻舌の英語まじりの会話をするさな、何か隠しているのでは、、初めはお間抜け風キャラだった真弓が鋭い勘を働かせる。
この辺のポジションチェンンジのシフトが自然でうまい。
三人の演技力と堤監督のゴージャス感が素晴らしいコラボになっていると思う。

劇中で登場する鍵を握るシュルレアリスム風の絵も素晴らしい。たまに劇中で登場する小道具としての絵がしょぼくてげんなり
することがあるが本作は、絵単体としても素晴らしい作品をきっちり配置してありその辺は製作陣のこだわりを感じる。



<💢以下はラストシーンに触れています💢>
パンフレットによると精子バンクというテーマがまずアイディアとしてあったとのこと。
本作は医療倫理的にも難しい問題に対しコメディでありつつも深く考えさせられる。男は毎週精子を提供していたので3年だとすると150本近くになる。彼は生前は女性側が中でもいいよと言っても頑なに避妊をしていた。彼の自死を想起させる発言もありなんで死後に精子を残したいのか謎行動であるが男は”子供を残すことがアートだ”と言う言葉を残している。
調べたら海外では1972年に冷凍保存した精子で28年後の2001年に妊娠、出産に成功した事例があるらしい
自分の分身みたいなものが死後も何十年も残っている、これは例えば映画と言う作品自体もそうだろう。
出演者や監督にとって作品は子供のようなものであり、死後も何十年何百年も残りアートという子供を残す。
また複製芸術である映画は精子バンクのようにフィルムやデータファイルとして多数に増殖する。

ヤンキーだった真弓は高二で子供を産み、さなは高二で子どもを堕し医学部に進んだ。
さなが言うようにもし子供を産んでいたらと考えると三人はパラレルワールドにいるのかもしれない。
三人とも互いに誰にでもなる可能性はあったし、同じ漢字の名前からしてもベルイマンの『仮面/ペルソナ』のように三人は多重人格で実は一人だったという世界線もありえたかもしれない。
そういえば『仮面/ペルソナ』も多重人格の話に、焼け落ちるフィルムなど映画の複製性をイメージとして被せてきたのだった。

最後の決断はシンママになるかもしれないし実際問題リスクのある選択であるがラストシーンの三人の表情はこの映画の中で一番穏やかで美しい。
堤幸彦監督が、自身の映画監督50作目として手掛けた自主制作映画では、恰も濃密な舞台劇のように、同じ男を愛した3人の女が本音剥き出しでぶつかり合う様が繰り広げられる。
或る男が事故死し、その葬儀が終わった夜に男のアトリエに喪服姿の3人の女が鉢合わせする。
マウント命な美貌の受付嬢、元不良のシングルマザー、謎多きセレブ医師という全くタイプの異なる彼女たちだが、共通するのは彼女らは3年前から同じ男と同時期に付き合っていたこと。
それを知った彼女らは、己のプライドをかけて舌戦を繰り広げ、やがて思い掛けない「真実」に辿り着く。
「ひとつぼっち」の広山詞葉さん、声優の福宮あやのさん、「父の愛人」の河野知美さんが共演し、佐藤二朗さんが静止画と声で出演しているが、そのまま舞台化出来るような熱量で会話劇が展開する。
彼女らは舌戦果てに何を見出だし、そしてどう行動していくのか?
男女の恋愛模様だけでなく、或る意味、女の性が浮き彫りにされたような結末だと思う。
matsumura

matsumuraの感想・評価

3.0
【要約3point】
①女3人ワンシチュエーションの会話劇で演劇を見てるよう。
②全体的に性に関する直接的な表現多め。
③良くも悪くも堤幸彦監督の世界観で、好みは分かれそう。

------

コロナ禍に女優3人が「映画が無いなら作っちゃえ!」と思い立ち上げた企画が、まさかの堤幸彦監督の50作品目記念映画になったという稀有な経緯を持つ作品。

堤幸彦監督がインディーズ映画を撮った、というキャッチーな魅力に惹かれて鑑賞しました。

物語は、同じ男と付き合っていた女3人が、男の死後に一堂に鉢合わせるところから始まります。
終始とにかく喋り倒し、その中でそれぞれの男との関係性や女自身の考え方が明らかになっていくという展開。なかなか演劇っぽくて好きでした。

裏を返せば、シチュエーションは最初から最後までずっと変わらず大きな動きもないため、そういう作品が好きじゃない人にとっては苦痛かもしれません。

また会話の内容には、性に関する直接的な表現も多々出てきます。
35歳の女性たちが付き合っていた男との関係を語る、という物語の性質上致し方ないのかもしれませんが。

そのような内容が堤監督の世界観で描かれるため、好きな人は好きだし苦手な人は苦手という、評価が二極化しそうな作品だなと思いました。

ちなみに女3人の年齢設定にちなんで、35歳の方は男女問わず1,200円で見れるキャンペーンをやっていました。
映画館によって実施有無が異なりそうなため、事前に調べておくと安心です。
堤幸彦の監督50本目の記念作品にしてまさかのインディーズ映画。
女3人の演劇チックなワンシチュエーション会話劇。
事故死した男のアトリエに集まった女達が繰り広げる男との思い出や女について、将来のこと。それぞれの共通点が見つかったりしながら展開していき、物語は意外な方向に転がっていく。
まるで観劇しているかのような画作りにこれ以上長くなると、という絶妙な上映時間。
ベッドに仰向けに寝そべる女達を捉えたショットが無駄にエロティックだった。
佐藤二朗の使われ方に笑う。
夢

夢の感想・評価

-
イオンシネマのバーチャルシネマオンライン試写会にて鑑賞。

ものすごく面白かった‼︎
1つの場所での会話劇なんだけど、女たちの会話が赤裸々で、下品で、滑稽で、女たちと同年代の私には共感できる所がたくさんあり、笑ってしまった。
佐藤二朗さんの使い方が絶妙なのも面白かった。ラストシーンは夢に出てきそう 笑
2022年、1本目の映画がこの作品で良かったです‼︎
以前撮影でお世話になった詞葉さんにご招待いただいて、

まず詞葉さんのお芝居を見るのが初めてで、当たり前だけどお話ししてた時のイメージがガラッと変わって不思議な気持ち。
至る所に堤幸彦監督だなああああと、ビシビシ伝わる
ツッコミどころも多いし面白いんだけどそれだけじゃない、
一つのスタジオの中で完結しているのもとてもよかった!!
詞葉さんほんとに素敵でした
まぁー

まぁーの感想・評価

2.4
過去作2LDKを思い出す作品。堤監督独特の言葉遊びとセリフが面白い。舞台挨拶には長年監督と作品を創り続けたチームの方々がいらっしゃってファンとして感慨深かった
見れてかなりラッキーで嬉しかった。真弓の気持ちめっちゃわかるなあーわたしはああなっちゃうと思う。演劇を見ているような映画だった。
|<

あなたにおすすめの記事