ラーチャえだまめ

クライモリのラーチャえだまめのレビュー・感想・評価

クライモリ(2021年製作の映画)
4.5
『森で迷った先がシャマラン映画でした』




ぶっちゃると「カニバリズム」要素なんてないんですよね。もっと言うと「ヒルズハブアイズ」みたいな倫理的にご法度的な“奇形”人間や「ハチェット」のヴィクター・クロウリーみたいな顔面男梅みたいな気色悪い殺人鬼も登場しません!!ええー!?どゆことー!?ですよね皆さん。まぁ確かに?今は亡きスタン・ウィンストンが手掛けた特殊メイクがもう拝めないとならば?似たような作品がゴロゴロある現代社会でいくらリヴートとは言え飽きられるのを危惧していっそ大胆不敵な路線変更を……という思考回路なのかもしれません。いやしかし本当にオリジンとは随分と“かけ離れた”作品になっているんですよね。ただ



“全くの「別もの」だが、それを全く考慮しなければ「オリジン超え」の数少ない映画なのではないか?”




本作の最大の変更点、ゲイのカップルが登場するとかポリコレの他にも、今の時代に「配慮した」テーマ性というのがあるんですよね。


「人を見た目で判断するな」「社会の“公平性とは?”」そんな壮大なテーマを?この「クライモリ」にブチ込んでしまっているんですねー。だってオリジンであんな醜い化け物たちを登場させといてですよ?そのリヴート作品が「そんなヤツらを差別するな」て言ってるんですよ?どの口が言ってんだって話じゃないですか!!でもそこが面白いですよね。ほかにも、例えばオリジンでもやっていた「ホラー映画のヒロインは白いタンクトップを着て肌の露出が多め」というあるあるネタを意図的に封印していたり、ちょっとそのへんの社会性の変化を要素に取り入れる感じとか、アリ・アスター監督の「ミッドサマー」やジョーダン・ピール作品にも通じるところがあるんじゃないかなー?



↓ブログにも感想書きました↓
https://edamamemamade.wixsite.com/edamame-movieimpact
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