磨

クライモリの磨のレビュー・感想・評価

クライモリ(2021年製作の映画)
3.4
「クライモリ」シリーズ新章。第1作で脚本を担当したアラン・B・マッケルロイが再び脚本を執筆し、バイオハザードシリーズの制作陣を迎え、新たに現代版として映画化したスプラッター・ホラー映画。

つまり”リブート作品”というヤツなのだけど、スパイラル:ソウといい、このジャンル界隈でこういうの流行ってるのでしょうか?
しかし、続編リリースしても段々飽きられるから新たにスタートさせるが、こういうのは往々にしておもしろくない…。という負のスパイラル(笑)

本作も正にその系譜を受け継ぐ残念仕様。
スプラッター描写などグロさはあるものの思ったよりも弱く、驚かせてくるものも少ないのでホラーとしても少し微妙。
バイオハザードの映画というより、ゲームのバイオハザード4の敵みたいなやつらがゲームっぽいタイミングで襲いかかってくるが、急に襲ってくるのに全然怖くないのは“慣れ”だろうか。

そもそも敵に対して恐怖しかなかったオリジナルに比べ、この敵では明らかに弱い。これはこれでアリだと思うけど「クライモリ」は名乗っちゃいけない気がする。あのスティーヴン・キングが年間ベストワン映画に挙げて絶賛し、話題となったオリジナルが泣いてるぞ(笑)


散々酷評しちゃったけど、オリジナルを評価してるからこそで、それを無視するならまずまずとは思う。敵たちのアメリカならではの成り立ちとかなかなか興味深い設定で、その辺りを深掘りしていればもう少し面白かったかもしれません。
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